【本の紹介】川上和人『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』【感想】

オススメ度:★★★★☆ ガラパゴスとは、スペイン語で「ゾウガメの」という意味だ。ガラパゴスゾウガメとは、シュールな名前だ。(p.374) 川上和人『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』 鳥類学者である川上和人氏が、鳥類学の知見をもとに恐竜のなぞに迫る科学エッセ…

【思考力を鍛える】赤羽雄二『ゼロ秒思考』【本の紹介】

オススメ度:★★★★★ そうした思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼロ秒思考」だ。 ゼロ秒とは、すなわち、瞬時に状況を認識をし、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることだ。(p.50) 赤羽雄二『ゼロ秒思…

【本の紹介】フランシス・ウィーン『名著誕生マルクスの『資本論』』【要約】

オススメ度:★★★★★ すべては疑いうる(de omnibus dubitandum) (p.138) フランシス・ウィーン『名著誕生マルクスの『資本論』』 要約 第1章 萌芽 1818年5月5日、プロイセンにあるカトリック街のユダヤ人の一家にマルクスが生まれる。 マルクスは哲学や文学の…

【芥川賞受賞作】市川沙央『ハンチバック』

オススメ度:★★★★☆ 市川沙央『ハンチバック』 あらすじ 私の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 その不自由な身体ゆえ、社会から疎外され生きる私の社会との接点は、コタツ記事のライターの仕事と通信大学、そして親が遺してくれたグループ…

【映画の紹介】2023年公開『ホーンテッドマンション』【感想】

オススメ度:★★★★★ 映画『ホーンテッドマンション』 あらすじ ニューオーリンズの古い洋館に引っ越してきたギャビーとその息子のトラヴィス。 しかしそこは999人のゴーストが住むホーンテッドマンションであった。 幽霊を追い払うために集められたのは、やる…

【本の紹介】小暮太一『すごい言語化』

オススメ度:★★★☆☆ 言語化とは、「自分の頭の中にあるものを、言葉に置き換えて、『誰か』に理解してもらうこと」(p.31) 小暮太一『すごい言語化』 ビジネスのコミニュケーションは「言葉」を介して行われる。しかし、この「言葉」の使い方を学ぶ機会はなか…

【本業でプロになるキャリア戦略論】森岡毅『苦しかったときの話をしようか』【本の紹介】

オススメ度:★★★★★ 会社と結婚するな、職能と結婚せよ!(p.36) 森岡 毅『苦しかった時の話をしよう』 USJを再建したことで知られる敏腕マーケターの森岡毅氏が、大学生の娘のために書いたキャリア戦略の本。 世の中の仕組みやキャリアを考えるうえで目を背け…

【Doの絶対量を増やし成長する】安藤広大『数値化の鬼』【本の紹介】

オススメ度:★★★★☆ やましいことを隠すときに、私たちは、「たくさん」「ちょっとだけ」「かなり」という言葉を使いますし、既得権益を守るときにも感情的な言葉を多用します。(p.20) 安藤広大『数値化の鬼』 この本はプレイヤーとしてのサラリーマンが「仕…

【土日】大人気店『挽肉と米』は何時から並ぶべきか

渋谷の大人気ハンバーグ店『ひき肉と米』 静岡の『さわやか』と並んで行列ができることで有名で、休日には朝7時から人が並んでいるという。 実際休日どれくらい並ぶのか、試しに行ってきた。 『挽肉と米』は何時から並ぶべきか 実際に並んでみた 2023/06/24(…

【本の紹介】古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

オススメ度:★★★★☆ 「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」のことである。(p.268) 古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』 頭の中をただよう観念を人に伝えるためには言葉に翻訳しなくてはならない。このアイデアを再…

【本の紹介】山出保『金沢を歩く』【金沢の由来】

オススメ度:★★★★☆ 金沢には、昔もあれば今もある、まるでバームクーヘンのようなまちなのです。(p.203) 山出保『金沢を歩く』 長年金沢で市長を務められた山出氏による新書。 金沢という街の特徴・歴史・伝統・風土が分かりやすくコンパクトにまとまってい…

『確率思考の戦略論』【データサイエンティスト以外の統計屋の道】

オススメ度:★★★★★ 仮説の数式が実際によって証明される「その瞬間」は、ドーパミン大放出の快感だったりします。(p.24) 森岡毅・今西聖貴『確率思考の戦略論』 『確率思考の戦略』というタイトル。確率とは統計の表裏の関係であるあの確率であり、戦略とは…

【本の紹介】安藤秀昭『CFOを目指すキャリア戦略』

オススメ度:★★★☆☆ 企業価値に責任を負わないのは、CFOではない‼(p.3) 安藤秀昭 他『CFOを目指すキャリア戦略』 CFOって結局何する人なのか、CFOに求められるスキルは何か、CFOを目指すにはどのようなキャリアを歩めばよいのかがわかる本。 誤字や主観に基づ…

【本の紹介】『11人の考える日本人』【近現代思想史】

オススメ度:★★★★☆ 鎖国を解き、列強のなかで揺れる日本。様々な思想が入り混じる中で偉人たちは自分なりの答えを見つけていっていた。 高校の倫理の教科書より一歩踏み込んだレベル感で、読みやすく面白い新書になっている。 片山杜秀『11人の考える日本人…

【ROEとは?】『財務3表一体理解法』シリーズで学ぶ経営【デュポンモデル・CF分析】

オススメ度:★★★★★ 國貞克則『財務3表一体理解法』シリーズ 経営の本質図 ROE、デュポンモデルについては以下の経営の本質図を頭に入れることでスッキリと理解することができる。以下の図は企業が行う基本的な経営活動である「カネを調達し売り上げを立て利…

【本の紹介】『ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』【AI活用法】

オススメ度:★★★☆☆ 『ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』 2022年11月に発表され、瞬く間に世界中から注目を集めた対話型AI ChatGPT。まるで普通の人間とチャットで会話しているかのような使い勝手と性能を持つ。対話型AIの登場は産業革命以来の革新とも呼ばれ…

【本の紹介】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』【スマホに人生を奪われる前に】

オススメ度:★★★★★ 冷や汗をびっしょりかいて目を覚ますんだ。僕たちはいったい何を創ってしまったんだろうって。うちの子供たちは、僕がスクリーンを取り上げようとすると、まるで自分の一部を奪われるような顔をする。(p.80) アンデシュ・ハンセン『スマホ…

【本の紹介】大江健三郎『芽むしり仔撃ち』【あらすじ】

オススメ度:★★★★☆ 「いいか、お前のような奴は、子供の時分に締めころしたほうがいいんだ。出来ぞこないは小さい時にひねりつぶす。俺たちは百姓だ、悪い芽は始めにむしりとってしまう」(p.218) 大江健三郎『芽むしり仔撃ち』 あらすじ 第二次世界大戦の終…

【本の紹介】竹内薫『99.9%は仮説』

オススメ度:★★★☆☆ 「そんなことありえない」と頭ごなしに否定するのではなく、「限りなく黒に近いかもしれないけど、これもやっぱり仮説のひとつだ」と肯定的に捉えるべきなのです。(p.203) 竹内薫『99%は仮説』 著者:竹内薫(1960~) 東京都生れ。サイエン…

【贈り物にオススメ】『世界一やさしい問題解決の授業』

オススメ度:★★★☆☆ 小学生が問題解決のスキルを学ぶのに適した本。「やりたいことを叶える」ために考えることがどれだけ大切かが書かれている。 子供がいる人への贈り物に最適。 作者『世界一やさしい問題解決の授業』 頭を使うことは役立つ 書かれているこ…

【オススメ】大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』【要点まとめ】

オススメ度:★★★★★ 他人に貢献することを仕事のゴールにする(p.219) 大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』 新入社員向けのビジネス書や講座は多くあるが、その中でもこの本は重要な要素に絞られて書かれている良書。入社前よりも入社半年~2年目の人が読むと…

稲垣栄洋『世界史を大きく動かした植物』

オススメ度:★★★★★ マヤの伝説では、人間はトウモロコシから作られたとされている。人間がトウモロコシを創り出したのではなく、人間の方が後なのだ。 稲垣栄洋『世界史を大きく動かした植物』 人類の歴史は、常に植物と共にあった。食べ物として、衣服とし…

【感想】ディズニー長編アニメ全作品見てみる(55/61本)

2023年創立100周年を迎えるディズニー。そんなディズニーでは1937年公開の白雪姫以来およそ60本ものアニメーション映画を世に送り出してきた(実写やピクサーなどの子会社作品を除く)。この記事ではディズニーのアニメーション映画について個人的な評価をダイ…

【勉強法】文系が統計検定データサイエンス基礎に合格した話

2022年12月に統計検定 データサイエンス基礎を受験し無事合格した。本記事では難易度や具体的にどのように勉強していったかについてまとめてある。 文系が統計検定データサイエンス基礎に合格した話 勉強法 出題メモ 文系が統計検定データサイエンス基礎に合…

【感想】渋谷のSTUDY LOUNGEにビジターとして行ってみた【混雑】

自己学習が求められるようになる中、有料の自習室やコワーキングスペース流行りつつある。コロナ禍によるテレワークの増加や、空きテナントの増加もこのトレンドに拍車をかけている。 私も受験生の頃雑居ビルの一角に入っている自習スペースを借りて学習して…

孤独はなぜ精神を蝕むのか?『ハンナ・アレント』【講談社現代新書100】

オススメ度:★★★☆☆ 存在も見方も多様でありながら、誰もが常に同一の対象に関わっているという事実こそがリアリティを保証するのである。(p.76) 牧野雅彦『ハンナ・アレント 全体主義という悪夢』 著者:牧野雅彦(1955~) 神奈川県生れ。広島大学大学院社会科…

【感想】劇団四季『美女と野獣』を見てきた【ネタバレ無し】

劇団四季で演じられているディズニー作品と聞いて、みなさんは何を思い浮かべられるだろうか。 超ロングラン上演でCMもよく流れている『ライオン・キング』や、上演が決まってからたびたび話題に上がっている『アナと雪の女王』を思い浮かべる方が多いのでは…

『生きがいについて』

人生を豊かにし、ハリを与えるものの正体は何なのであろうか。経済的・物質的な豊かさは幸福に直結するのであろうか。 人類に共通するこの問題のヒントとして、この本では「生きがい」を挙げている。 p.9 同じ条件のなかにいてもあるひとは生きがいが感じら…

『白雪姫』

オススメ度:★★★★★ バラのように赤い唇、つややかな黒髪、その肌は雪の白さです 『白雪姫』 あらすじ ある国に自分が最も美しくなければ許せない女王がいた。女王は「魔法の鏡」に誰が一番美しいか問い、"それはあなたです"と言われることに満足していた。 …

地上無し!東京駅から直通でコメダ珈琲へ行く最短ルート

コメダが好きだ!! 私はコメダが好きだ。 ふかふかの赤いソファ、巨大なエビカツサンド、癒しのジェリコ、そして謎の豆菓子、なぞのランプ。どれもが特別な空間を作り出す大事なファクターとなっている。 そんな素晴らしきコメダ珈琲だが、残念なことに私の…