本と絵画とリベラルアーツ

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2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【映画の紹介】出国後に母国が消滅した男の話『ターミナル』

オススメ度:★★★★★ - そうなんだよ、人は皆、何かを待っている。 - あなたは何を? - 君だよ、君を待っている。 『ターミナル』 あらすじ 共産圏の小国クラコウジアからJFK空港にはるばる来た一人の男、ナボルスキー。 到着後、なぜか入国審査にはじかれてし…

【映画の感想】オードリー『ローマの休日 4Kレストア版』

オススメ度:★★★★★ 『ローマの休日』 あらすじ あるヨーロッパの王位継承者であるアン王女は、欧州中を親善旅行で周り、最後の地としてローマを訪れる。 しかしローマのでの歓迎舞踏会の夜、窓から楽しそうな大衆のダンスパーティーを眺めると、自分の不自由…

【本の紹介】川上和人『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』【感想】

オススメ度:★★★★☆ ガラパゴスとは、スペイン語で「ゾウガメの」という意味だ。ガラパゴスゾウガメとは、シュールな名前だ。(p.374) 川上和人『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』 鳥類学者である川上和人氏が、鳥類学の知見をもとに恐竜のなぞに迫る科学エッセ…

【思考力を鍛える】赤羽雄二『ゼロ秒思考』【本の紹介】

オススメ度:★★★★★ そうした思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼロ秒思考」だ。 ゼロ秒とは、すなわち、瞬時に状況を認識をし、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることだ。(p.50) 赤羽雄二『ゼロ秒思…

【本の紹介】フランシス・ウィーン『名著誕生マルクスの『資本論』』【要約】

オススメ度:★★★★★ すべては疑いうる(de omnibus dubitandum) (p.138) フランシス・ウィーン『名著誕生マルクスの『資本論』』 要約 第1章 萌芽 1818年5月5日、プロイセンにあるカトリック街のユダヤ人の一家にマルクスが生まれる。 マルクスは哲学や文学の…

【芥川賞受賞作】市川沙央『ハンチバック』

オススメ度:★★★★☆ 市川沙央『ハンチバック』 あらすじ 私の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 その不自由な身体ゆえ、社会から疎外され生きる私の社会との接点は、コタツ記事のライターの仕事と通信大学、そして親が遺してくれたグループ…

【映画の紹介】2023年公開『ホーンテッドマンション』【感想】

オススメ度:★★★★★ 映画『ホーンテッドマンション』 あらすじ ニューオーリンズの古い洋館に引っ越してきたギャビーとその息子のトラヴィス。 しかしそこは999人のゴーストが住むホーンテッドマンションであった。 幽霊を追い払うために集められたのは、やる…