オススメ度:★★★★☆
2匹のネズミがクリームに落ちた。
1匹はすぐに諦め死んでしまった。もう1匹は諦めずにもがき、やがてクリームはバターとなり外に這い出た。
『Catch me if you can』
この映画のエッセンス
・ディカプリオ×ハンクス×スピルバーグ=最高
・ディカプリオは詐欺師が似合いすぎる
・『ザ・クリスマス・ソング』が沁みる
あらすじ
地元の名士の家に生まれたフランク(レオナルド・ディカプリオ)は裕福な家庭で順風満帆の生活を送っていたが、父が国税局に目をつけられ脱税の容疑をかけられたことにより一家は没落してしまう。
さらに母の浮気や両親の離婚に辟易したフランクは家を出ていく。
マンハッタンに出てきたフランクは金を得るために小切手詐欺を始めるがうまくいかない。そこでフランクは社会的身分の高いパイロットになりすますことを思いつき、見事成功する。
手に入れた金で優雅な生活を送っていたフランクであったが、ハリウッドのホテルに滞在中にFBI捜査官のカール(トム・ハンクス)と鉢合わせてしまう。
銃を突きつけられ絶体絶命の危機であったが、自身を秘密検察官だと騙し逃げ遂せる。
再び豪華な生活に戻ったフランクはある日、知人の怪我を機に病院を訪れ小児科医になりすますことを思いつく。そして本当に病院に勤務するようになり、そこで知り合ったナースのブレンダと婚約する。
ブレンダの父親は有力な検察官であることを知ると、今度は法の道に戻りたいと嘘をつき、弁護士資格を取り義父の事務所で働き始める。
フランクとブレンダの婚約パーティーの日、カールはドア一枚というところまで追い詰めるが、フランクは再び逃亡する。
大胆な方法で国外逃亡したフランクと上司からギブアップを命じられたカールとの最後の追いかけっこが始まる。
感想
ディカプリオは詐欺師役がよく似合う。セクシーで不適な笑みと情熱的な演技が見るものを魅了する。
この映画は、主演:レオナルド・ディカプリオ、助演:トム・ハンクス、監督:スティーブン・スピルバーグと間違いないメンバーで作られた作品。
個人的にもっともグッと来たのがフランクが飛行機から脱走し、母の暮らす家を訪れたシーンである。
クリスマスの夜、雪の降る中フランクは父の親友と不倫し、そしてその相手と結婚した母の元を訪ねる。
そこには暖かい部屋で楽しげに過ごす美しい母と男、そして小さな女の子がいた。
フランクはクリスマスの夜にもう一度、母に会い受け入れてほしかったに違いない。
しかしある種完璧な形でできあがった幸せを見て、それを壊すことはできないと観念し、涙した。
BGMとしてナット・キング・コールの名曲『ザ・クリスマス・ソング』が流れ、情景を味わい深いものにしている。
色褪せない名作。