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【映画の紹介】2023年公開『ホーンテッドマンション』【感想】

オススメ度:★★★★★

 

映画『ホーンテッドマンション』

 

あらすじ

ニューオーリンズの古い洋館に引っ越してきたギャビーとその息子のトラヴィス。

しかしそこは999人のゴーストが住むホーンテッドマンションであった。

 

幽霊を追い払うために集められたのは、やる気のないツアーガイド、俗物的な神父、不安げな霊媒師そして権威のない幽霊研究者。

胡散臭い4人は館の謎を解き脱出するため、相性最悪ながら力を合わせて奮闘する。

 

感想

アトラクション:ホーンテッドマンションの一番の魅力は何であろうか。

それはホラーとユーモアの共存である。

 

ドキュメンタリー『ディズニーパークの裏側 ー進化し続けるアトラクションー』によれば、「ホーンテッドマンション」にはマーク・ディヴィスとクロード・コーツという2人の責任者がいた。

マーク・デイヴィスは「カリブの海賊」や多くのアニメーションにも参加したイマジニアで、"ギャグマン"として知られていた。一方のクロードは優れた建築家でありデザイナーで性格は常識人とマークとは正反対であった。

 

マークはこのアトラクションを楽しいものにしようとし、クロードは恐怖を味わえる場所にしたいと考えていた。こうして「ホーンテッドマンション」の方向性はホラーかユーモアかで大きく揺れることになる。

 

そんな中悪いことに本アトラクション制作中にウォルトが亡くなってしまう。舵取り約を失った「ホーンテッドマンション」の制作チームは2つに割れ、結論の模索を余儀なくされる。

 

紆余曲折を経て、完成したアトラクション「ホーンテッドマンション」は愉快さと恐怖を兼ね備えたものとなり、この調和が本アトラクションを唯一無二のものにした。

すなわち「ホーンテッドマンション」の本質とは、ホラーとユーモアの共存にあるのだ。

 

***

 

さて映画『ホーンテッドマンション』の感想だが、なんといってもこのホラーとユーモアの共存が見事に表現されていた点に感服した。

ホラー的な緊張と衝撃がありながら、随所随所に誰もが笑えるユーモアがちりばめられており全体としてのバランスがすばらしくとれていた。

 

もちろんホラー・ユーモア以前にストーリー構成も申し分ない。

1,000人目のゴーストを招こうとしているという大きなストーリーを軸に、個性豊かなキャラクターたちの小さなストーリーが見事に絡み合い、大変後味のよい作品となっている。

伏線回収も丁寧で、話の拡げ方とまとめ方がとてもうまい作品であった。

 

この映画『ホーンテッドマンション』はアトラクション「ホーンテッドマンション(米国版)」を原案に作られていることは言うまでもないが、若干日本版と米国版で仕様が異なっているので、日本版の「ホーンテッドマンション」では元ネタが分からないシーンが存在する。

『ディズニーパークの裏側 ー進化し続けるアトラクションー』等でその一部を知ることはできるが、ぜひとも本場パークを訪れてその全容を確認したいと思った。