本と絵画とリベラルアーツ

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本棚を見て自分を知る

今年もブックオフでウルトラセールが開催されました。

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先月から欲しい本リストを作り、巡るブックオフを決め、とにかく楽しみで楽しみでしょうがありませんでした。

 

増税があったとはいえいまだに1冊100円以下で本が買えるというのは学生身分にはありがたい限りです。

ときには「ほんとにこの本100円でいいんですか!?」という本まで置いてあるので、ブックオフに行ったときには隅々まで確認するようにしています。貧乏性ですね。

 

いざブックオフで本を探していると、あの人さっき別のコーナーでも一緒だったなあと気になる人がいます。

話しかけたい衝動に襲われることもありますが、マナー違反な気なするので我慢します。

せめてフォロワーさんなあらなあ。

 

ちなみに今回の成果は以下の通り。

ジャレド・ダイアモンドの本の下が110円コーナーだったのは激熱でした。

この10冊で3700円くらいでした。すごい。

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#本棚晒す

ウルトラセールが開催され、読書垢界隈の人の本棚も充実したようで #本棚晒す がまた盛り上がりを見せています。

#本棚晒す とはその名の通り自分の家の本棚の写真を貼りつけてつかうハッシュタグで、膨大な蔵書を持つ人ほどいいねがつくようです。


 

本好きな人にとって本棚というのは不思議な魔力を感じるようで、人の家に行っても本棚をついつい見てしまうという人が多いようです。

 

私の友人の家で古典を見かけて「こやつ、やるな」と評価が上がったことがあります。

本棚は人を写しますね。

 

 

私の本棚は今のところ読んだ本が150冊くらい、積ん読100冊くらいで構成されています。

50冊位がハードカバーで、あとは文庫本か新書です。

 

#本棚に晒す に投稿するための写真を撮りながら、ふと自分の本棚と自分自身に乖離があるなと思いました。

 

というのは、私が普段読んでいる本が"私"に近いとすると、積まれている本は本来の自分からするといくらか高尚な気がするのです。

 

私の本棚は上の方が積ん読で、読むと下の段に移動させるように置いてあります。

積ん読の中央に目をやると、岩波文庫の作品が鎮座しています。

社会科学系は最近買ったものも多いですが、岩波の<赤>や<青>に分類される本の多くは1年もその場所から動いていないものばかりです。

言ってしまえばインテリアになってしまってる本です。

 

そんな長らく取り出されていない本棚の中央に放置された岩波文庫の本たちを見ていると、「結局自分はインテリ振りたいだけで、その本棚は矮小な自分の見栄にすぎない」と思うようになってきました。

 

 

本棚にいる理想の自分

一度は自分の自己顕示欲にガッカリもしましたが、考えてみればそんなに本棚に見せたい自分ばかりが並んでいるのも悪くないなという気がしました。

 

というのは、「自分でお金を出して本を読むつもりで買ったならば、それが結果的に自己顕示欲を満たすためであっても虚構ではないんじゃないか」と思えたからです。

別にヘブライ語の聖書を飾っているわけでもなければ、読めない字体の古事記を置いているわけでもありません。

 

むしろなりたい自分がある程度見えている分、自分にとってプラスである気さえします

 

 

人の本棚を見ると、その人の知らない一面を見ることができますが、同様に自分の本棚を眺めることで自分についてもう一度考えられるんじゃないでしょうか。

 

 

【画家の紹介】ヨハネス・フェルメール【バロック美術】

みなさんは好きな画家と言われて誰が思いつくでしょうか。

写実主義のミレーや印象派のルノワール、ゴッホなんかが有名ですね。

 

フェルメールも日本人に人気の画家の一人です。

フェルメールはバロック美術の巨匠の一人で、彼の展覧会とあれば休日には長蛇の列ができます。

しかしフェルメールはその死後、一度は社会からは忘れられた画家で19世紀に再発見されるまで約200年間無名同然の画家でした。

 

フェルメールの作品はバロック美術でありながら繊細で、モチーフも生活の一部を切り取ったような身近に感じられるものが多いのが特徴です。

 

今回は フェルメールの絵画を見る上で、絶対に知っておきたい情報をまとめました!



光の魔術師:ヨハネス・フェルメール

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 フェルメールを理解するポイント

・現存する真作はたったの30数点
・フェルメールブルーとも言われる高級な青
・巧みな光の表現

 

金銭的に恵まれた制作環境

今では著名な画家の中でも、生きている間は評価されず金銭的に苦しんだり、シンプルに家がお金がないと言う人が多くいます。印象派のルノワールのその代表例です。

そんな貧乏の中這い上がってきた人たちがいる一方で、フェルメールは金銭的にはとても恵まれたタイプの画家でした

 

まずはフェルメールの生活を、彼の生涯とともに見ていきましょう。

 

フェルメールは1632年、オランダのデルフトという町で生まれました。父はパブ兼宿屋を経営しながら画商としての顔も持っていました。

 

フェルメールといえば室内の風俗画が有名ですが、デルフトについては「デルフト眺望」という美しい風景画を一枚残しています。

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「デルフト眺望」 1660-61年頃 マウリッツハイツ美術館

 

フェルメールは20歳で宗派の違うキリスト教の女性と結婚しました。彼女との間には14人もの子供(うち3人は夭折)をもうけます。

彼女の母親は不動産収入のあるとても裕福な人で、画家だけでは食べていけないフェルメールにとって大切な生活の支えになりました。

 

結婚から数年後フェルメールの父が亡くなると、フェルメールは父の持っていパブ兼宿屋を引き継ぎ、経営に乗り出します。

 

こうして、フェルメールはお義母さんの資産、自らが経営するパブや宿屋からの収入、さらにパトロンからの支援によって金銭的にとても安定していきました。

この恵まれた環境の中で、ゆったりとフェルメールは制作活動や研究を続けます。

 

フェルメールが生涯で50点弱(現存するのは35点ほど)しか作品を残さなかったのも、こうした金銭的余裕が原因だったと考えられています。

 

比較的裕福な生活を送っていたフェルメールですが、晩年は生活が一転してしまいます。

 

17世紀中ごろよりイギリスとの戦争が勃発、フランスの侵攻もありオランダ経済は大打撃を受けます。

義母も昔ほど裕福ではなくなり、この時代にパトロンも死んでしまい、フェルメール家族はは借金を背負うようになりました。

 

なんとか成人していない子どもたちのために家計を立て直そうと奔走したフェルメールでしたが、43歳でその生涯を閉じてしまいます。

残された家族も最終的には破産してしまいました。

 

17世紀のオランダ黄金時代
フェルメールの生きた17世紀前半は、まさにオランダの黄金時代でした。
スペインからの独立を果たしたオランダは、約650万ギルダーを集めて世界の初の株式会社:東インド会社を設立し、貿易で莫大な利益をあげます。この経済的繁栄によって市民層も絵画の買い手となり、親しみやすい風俗画・風景画・静物画が発展するきっかけになりました。
オランダ黄金期は17世紀中ごろより国内産業の衰退と重商主義のイギリス・フランスによる逆襲によって終わってしまいますが、短い期間に多くの歴史的名作が生まれました。
 

フェルメール・ブルー

フェルメールの絵画で特筆すべき点の一つがフェルメールが好んで使ったことからその名のついた「フェルメール・ブルー」という色です。

 

この青はウルトラマリンブルー(群青色)と呼ばれる色で、ラピスラズリという鉱石を原料としてつくられます。

ラピスラズリはヨーロッパから離れたアフガニスタンでしか取れないため、とても貴重なものでした。

その希少性と扱いにくさから高貴な色として、聖母マリアのマントやキリストのローブなどに使われています。

 

ウルトラマリンブルーはフェルメールの時代では金と同じ価格で取引されたほどの超高級顔料でした。

裕福だったフェルメールはこの顔料をよく使っていました。

 

フェルメールの代表作でもある「真珠の耳飾りの少女」のターバンにもこの「フェルメール・ブルー」が使われています。

 

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「真珠の耳飾りの少女」 1665-66年頃 マウリッツハイス美術館

 

 

光の表現 -ポワンティエ技法-

フェルメールの絵を見ていると、他の絵からはあまり感じられない"キラキラ"と輝いているような印象をうけませんか?

 

これはフェルメールがよく用いた、白や明るい色でハイライトを入れ光を描くポワンティエ技法によるものです。

この光の粒によって装飾品だけでなく唇や瞳、布までもが輝いて見えます。

フェルメールは光の巧みな表現から「光の魔術師」と称されるようになりました。

 

この光は画像だと感じにくい部分があるので、ぜひとも実際の作品をみて感じてほしいと思います!

 

こうした卓越したフェルメールの光の表現は、19世紀に彼の作品が再発見されたのち印象派へと引き継がれていきました。

 

 

まとめ

フェルメールの美しい作品たちは市民文化花開いた黄金期のオランダでつくられていきました。

 

是非ともフェルメールの絵画を鑑賞する際には

・市民文化のなかで生まれた風俗画

・美しい青:フェルメール・ブルー 

・小さな白い点で描かれる光の表現

に注目してみてください!

 

 

 

 

【本の紹介】室井尚『文系学部解体』で大学事情を学ぶ

オススメ度:★★★☆☆

みなさんは文系学部のついてどんな印象がありますか?

文系の大学生と言うとどうも適当に授業を受けてあとはバイトやサークルに明け暮れている人たちを思い浮かべることが多いんじゃないでしょうか。

大学における人文学には、どのような意義があるのでしょうか。

 

どんなことが書いてあるか?

内閣による文系学部の解体に対し、怒りと嘆きをあらわにした本。

 

その他にも日本の人文系大学教育の変遷や、法人化してからの職員の不憫な現実などが筆者の所属する横浜国立大学を例にあげながら語られています。

 

話の中で興味を面白いと思ったものをいくつかピックアップして紹介したいと思います。

 

 

「新課程」とは何か

2015年、当時の文部科学大臣・下村博文の名で全国の国立大学に対して「文系学部の廃止・縮小」の要請がなされました。

この文系学部解体で、やり玉にあがっているのが「教員養成系大学・学部の新課程」です。

 

この「新課程」とはなんのことなんでしょうか

簡単に言えば、「新課程」とは教員免許を目指さない教育学部のことです

 

もともと「新課程は」は80年代の学生の受け皿として誕生しました。

80年代の日本は団塊ジュニア世代が大学入学の年齢になり大学の需要が増加。

一方で子どもの数の減少により教員の需要は減少や一般企業のバブル期の新卒大量採用によって教員免許取得のインセンティブは急速に低下していきました。

 

教育学部の定員は減らせないが教員免許の需要は低下しているという状況で打ち出されたのが、教員免許取得を目指さない「新課程」なのです。

 

 

91年改革

中曽根政権時代の89年、政府は大学のあり方を見直すとして大学審議会を設置しました。

それから2年後の91年、「大学設置基準の大綱化」という政策がとられます。

 

この政策により大学設置基準が以前と比べて甘くなり、多様な大学が出現することになりました。

宗教系のみならず、その時その時のブームを反映した大学や学部も多く設置され、少子化と相まって「大学全入時代」に突入していきます。

 

なぜこんな政策がとられたかといえば、中曽根総理の推進した新自由主義経済学と深く関係しています。

新自由主義経済とは平たく言えば市場原理にまかせて競争されればよい結果が得られるだろうという考えのことです。

 

大学経営にもこの考え方を導入することで悪質な大学は自然淘汰され、大学全体の質が上がると考えられました。

 

新自由主義経済学の考え方はこの後も続けられ、2004年には国立法人化がなされます。

国は「経営改善努力」を建前にこれを進めていきましたが、実際には国営・私営の悪いところどりとなり、国立大学はさらに苦しい立場に置かれるようになりました。

 

 

人文学の役割

この本で主張されているのが人文学の役割です。室井教授は国の人文学の軽視に対し強く抗議しています。

 

さて国はこの文学部解体の政策で社会の役に立たない学部に力を廃止・縮小させようともくろんでいますが、本当に人文学は役に立たないのでしょうか。

 

室井教授デリダやカントの考えを並べながら以下のように説明しています。

 人文学を活かすためには、そうではなく、国家の施策や方針に対して自由に批判したり、問題設定そのものを問い直したりするような自由な知性の場所を大学に確保しなくてはならない。そうしたきわめて重要な役割を担っているのが人文学なのである。「大学の自治」とか「学問の自由」とはこのことにほかならない。(p.103)

 

知性のある、独立した場所を大学に確保しておくことこそが人文学の役割なのです。

 

 

感想

私が文系学部であり、またこの本を書いた教授が私の大学の教授だったので興味を持ち読んでみました。

 

「新課程」設立の経緯を読んだ時点では「少子化によって新課程の役割はすでに終えられたのだから少なくともこの大学に新課程を残す意味はないのでは」と思いましたが、読み進めているうちに室井教授が横国の「新課程」に人文学としての役割を期待していることに気が付きました。

 

いくら大学が独立した研究機関だといえど、実際には社会のブームに踊らされ新しい学部学科を設立したりなど影響を少なからず受けています。

学生の立場としては、一時のブームや流行に流されることなく、学問の本質的な部分を安心して学べる場を提供してくれることを大学に期待したいです。

 

 

【方法序説】デカルトはなぜ近代哲学の祖なのか?5分でまとめました【古典】

オススメ度:★★★★★ 

哲学初心者にもオススメされることの多い、ルネ・デカルトの『方法序説』。

岩波文庫で100ページほどの薄い本ですが代表的な古典として絶大な人気を集めています。

 

今回はこの『方法序説』を簡単にまとめ、さらにデカルトがなぜ「近代哲学の祖」と呼ばれるようになったのか分かりやすく解説します!

 

ルネ・デカルトはなぜ「近代哲学の祖」と呼ばれるのか

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デカルトとは?

デカルトは 16世紀を代表する哲学者・数学者です。

中学校で習った平面座標を発明したことでも知られています。

 

法官貴族の子どもとして生まれたデカルトは、10歳の頃よりイエズス会経営の名門校で当時のヨーロッパにおける最高の教育を受けます。

その後デカルトはポアチエ大学に進み、ここでは医学と法学を学び法学士号を取得しました。

 

大学卒業後は見聞を広げるためヨーロッパを旅してまわり、この過程で『方法序説』の肝となる普遍数学の構想を固めていきます。

最終的には自由に研究できる環境であったオランダに移住し研究を進めますが、その後講師として招かれたスウェーデンで体の弱かったデカルトは肺炎のため命を落としてしまいました。

 

平面座標の発明
デカルトの重要な発明のうちのひとつに平面座標があります。平面座標とは中学校で習うx軸とy軸が直交した形の座標のことです。デカルトのこの発明には、彼が病弱であったゆえのあるエピソードが関係しています。
学生時代、病気がちだったデカルトは朝が苦手でした。しかし抜群に頭の良かったデカルトは学校の特別待遇によって朝の講義が免除されてたといいます。
そんなある日、朝デカルトがベッドで寝ていると壁に一匹のハエが止まっているのが見えました。デカルトはそのハエの位置を正確に人に伝える方法はないかと考え、座標を発明したと言われています。

 

なぜ「近代哲学の祖」と呼ばれるのか?

デカルトは「近代哲学の祖」と呼ばれることがあります。

なぜデカルトは近代哲学の祖と呼ばれるのでしょうか?

 

これを明らかにするためにまず「近代哲学」とそれ以前について簡単に説明しようと思います。

 

近代哲学とそれ以前を分ける重要なポイントは、 哲学において根源的な問いである「何が存在して、何が存在しないのか」を決定する役割を神が果たしているのか、人間が果たしているのかという点にあります。

 

近代哲学以前においては、「何が存在して、何が存在しないのか」を決定することができるのは神だけでした。

神だけが自然を超越した存在であって、人間には決定権は与えられていないと考えていました。

神に決定権が与えられている以上、自然の存在・現象について人間が最終的な判断を下すことはできません。

 

これを覆すきっかけをつくったのが、デカルトでした。

 

デカルトは神によって与えられた理性ではありましたが、「人間理性が存在を判断することができる」ということを合理的に証明したのです。(完全なる神からの脱却はカントまでお預けになります。)

 

ここから、独立した判断力をもった近代的個人が生まれ、理性に基づく自然科学が発展していくことになります。

 

これこそがデカルトが近代哲学の祖と呼ばれる所以なのです。 

 

 

ルネ・デカルト『方法序説』

方法序説 (岩波文庫)

方法序説 (岩波文庫)

  • 作者:デカルト
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/07/16
  • メディア: 文庫
 

 

 なにが書いてあるのか

『方法序説』という名前からだと、具体的に何が書いてあるか想像しにくいですよね。

『方法序説』は正確には、『理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話(方法序説)。加えて、その試みである屈折光学、気象学、幾何学。』という本の、序文にあたる部分を指します。

 

本書は彼の母国語であるフランス語で書かれています。

当時の学術的な文章はラテン語で書かれるのが普通であったことを考えると、デカルトがいかに革新的な考えを持っていたかが分かります。

 

内容に移ります。

『方法序説』にはデカルトが見つけた真理の探究の方法が書かれています。

 

 

そしてその方法に深く関係してくるのがかの有名な「コギト・エルゴ・スム(われ思う、ゆえにわれあり)」です。

これについては以下で説明します。

 

 

真理に至る方法

デカルトの関心はもっぱら真理にいかにして至るかということでした。

デカルトは真理に近づくにあたり、闇雲に考えるのではなく、一定のルールのもとで思索を重ねていくことで迷わず真理に近づいていくことができると考えました。

 

そして真理を得るために4つの規則3つの格率(学問・思想を導く規準)を設けました。

 

4つの規則

①明証性の規則…正しいと言い切れる物だけを受け入れる
②分析の規則…なるべく細分化して考える
③総合の規則…単純なものから順序立てて考える
④枚挙の規則…見落としがないようにする

 

3つの格率

①自分の国の法律と慣習に従うこと
②一度決めたことに一貫して従うこと
③自分の支配の及ぶ領域においてのみ改善を試みる

 

デカルトはこれらのルールから彼の代名詞ともいえる重要な「真理」を導き出しました。

 

 

「われ思う、ゆえにわれあり」

デカルトは真理探究のため、正しいと言い切れないものは全て捨てていくことにしました。

 

このように一つ一つ疑うことで真理に辿り着こうする考え方を、方法的懐疑といいます。

 

方法的懐疑はやみくもにあらゆるものを疑う「懐疑主義」とは異なり、あくまで真理探究の手段として疑うことを指します。

 

 

デカルトはこの方法でまず曖昧である感覚によって知覚された全てを捨て去り、次に不注意によるミスを否定しきれない幾何学の推論を捨て去りました。

 

 

このように疑って考えていくと、「夢の中で考えていることもあるのだから、今考えていることが夢の中でないとは言い切れない…」「すべては夢の幻想なのでは…?」と複雑な循環に陥ってしまいます。

 

しかしここで、デカルトは重要なことに気がつきます

「たとえ幻想や夢に過ぎないとしても、本物か夢かを判断する"何か"は確実に存在する…!」

「すなわち、考えるということは"考えている何か"が存在する…!

 

そしてデカルトは考えている"わたし"は存在するとして、

「われ思う、ゆえにわれあり」

だけは疑うことのできない堅固な真理、すなわち哲学の第一原理だと判断しました。

 

 

心身(物心)二元論と本質

以上の通り、デカルトは方法的懐疑によって唯一疑い得ぬものを"精神(わたし)"のみと判断しました。

ここから、デカルトは精神と肉体を分けて考えていることがわかります。

 

 

精神と肉体(心と身体)を別々のものとして捉える考え方を心身(物心)二元論といいます。

 

そしてデカルトは精神の本質を思惟(考えること)、物体の本質を延長だと考えました。

 

延長というのはやや分かりにくいのでもう少し説明します。

 

デカルトは、物体は感覚で認知するものであるから存在疑いうると考えました。

では存在を捨象したとすると何が残るのでしょうか?

物体が消えた後に残るのは、何もない空間的な拡がりだけです。座標軸だけがあって、その上に何もないと考えてみてください。

 

この空間の拡がりを、デカルトは延長と表現したのです。

 

 

まとめ

・デカルトが「近代哲学の祖」と呼ばれるのは、人間理性に存在を判断する力があると考えたから。

・『方法序説』は真理の探究方法が書かれた本。

・デカルトは方法的懐疑によって、「コギト・エルゴ・スム(われ思う、われあり)」にたどり着いた。

・デカルトは心身二元論の代表的な哲学者で、精神の本質を思惟、物体の本質を延長とした。

 

 

新年に目標を立てる時に気をつけるべきこと

 新年明けましておめでとうございます。

年末年始いかがお過ごしでしょうか。

 

私は大好きなディズニーで年を越すことができて大変満足しています。

 

さて、新年を迎えると多くの人が今年の目標や抱負を立てるんじゃないでしょうか。

 

今回は目標を立てる上で注意すべき点を紹介したいと思います!

 

 

目標を立てる時に気をつけるべきこと

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期待は感情の前借り

新年になり、ぼんやりと今年の目標を考えていました。

 

これもしたい、あれも頑張ろうと考えていましたが、ふとある本の一場面を思い出しました。

 

「期待してる限り、現実を変える力は持てへんのやで」

 

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これは『夢をかなえるゾウ』で、幸せに導いてくれる(?)神のガネーシャが、変わることができると期待に胸を膨らませるサラリーマンに贈った言葉です。

ここまで自分の未来に期待し興奮していたサラリーマンはこの言葉で一気に覚めてしまいます。

 

 

人は目標を立てる時に、きっと将来の自分はこれくらい頑張って、これくらい成長できるだろうと"期待"します。

しかしこの期待が、のちのちガッカリするの原因を生んでしまうのです。

 

期待というのはあくまで感情の借金です。

 

感情を借りた時には、あたかも目標を達成したかのような偽物の満足感で満たされます。

借りている間は自分が何者かになれたような気分になり、大変気持ちが良い物です。

 

 

しかし、初めに期待してしまった分は現実とのギャップが大きくなり辛さへと変わります。

 

例えば10時間勉強しようと考えて計画を立てた時、計画を立てているうちは出来るような気がしてしまいますが、実際に初めて見るととてつもなく辛いことがわかってきます。

 

感情と理想の先行する目標の立て方では、実行に移してから頓挫してしまう可能性が非常に高いのです。

 

 

行動を変える仕組みを作る

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自分自身に期待をするというのは全面的に悪いというわけではありません。

もし完全に自分を見放してしまったら、向上心も未来に希望を持つこともできなくなってしまいます。

   

大事なのは、期待することの問題点を把握した上で、感情以外の方法で行動を変える仕組みをつくることです。

 

なぜ行動を変えるかと言えば、目標というのは理想のことであり、現実とのギャップでもあります。

そしてこのギャップを埋めることができるのは行動だけです。

例えば、志望校に受かる(目標)についてすることは勉強(行動)ということになります。

 

ポイントは

①デフォルト化

②行動・結果の見える化

③ゆとりを作る

の3つです。

以下で詳しく解説します。

 

 

①デフォルト化

人には一度決定したことをなかなか変えたがらないという性質があります。

多くの人は物事が一度決まってしまうと、多少の不利益を被る程度では変えようとしません。

 

保険の契約を思い出してもらえるとわかりやすいと思います。

本来であればしばしば契約を見直したほうが得をするかもしれないに、多くの人が最初の契約のままになっていることが多いです。

これはまさにデフォルトが機能している例と言えます。

 

 

自分のための行動についても同じことが使えます。

 

目的を達成するために、デフォルトで行動を制度化してしまいます。

例えば、毎日早起きするために目覚ましを同じ時間に自動的にセットしておくなどがこれに当たります。

 

他には筋トレをするために自分の意志の強さ頼りにジムに通うのではなく、実際にインストラクターを決まった時間に付けてしまうなども有効です。

 

とにかく気持ちで行動をコントロールするのではなく、制度によって行動を制限するのが重要です。

 

 

②行動・結果の見える化

人間が頑張りにく状況の一つは、原因と結果の間にラグがある場合です。

 

例えば、ダイエットでは努力した時から実際に体重が落ちるまでに時間差があります。

今お腹空いているのを我慢しているとしても、それが数字となって現れるのはずっと先になります。

 

このように原因から結果までのタイムラグが大きければ大きいほど人間が努力するのが難しくなります。

 

 

これを解決してくれるのが、「見える化」です。

 

すぐにフィードバックを求めるのは難しいですが、それに相当する他の部分を数字化し記録していくことで、フィードバックに似た効果を得ることができます。

 

先ほどのダイエットの例で言えばその日食べたカロリーを数値化して記録していくことで、実際にどれだけ努力したのか、結果に現れる可能性があるのかを自覚することができます。

 

自分が頑張っていることが自覚できると、これから頑張る活力となり努力を続けられるようになるのです。

 

この方法はダイエット以外にも勉強、筋トレなんでも使えるのでとてもオススメです。

 

 

③ゆとりを作る

最後に大事なのは、計画にゆとりを持つと言うことです。

 

未来の自分に期待し計画を立てる段階ではついつい自分の力を過信しがちになります。

 

無理のある計画はやる気を削ぎ、最終的には計画が倒れる原因にもなってしまいます。

 

 

そこで最初からある程度ゆとりを持って計画を立てることで、計画が破綻することなく最後まで遂行しやすくなります。

 

 

目安のオススメとしては、5日分の分量を1週間分として割り当てることです。

こうすることで5日(平日)で達成できなかった分を土日で埋めることができ、逆に平日で終わってしまえば休日は気兼ねなく休むことができます。

 

このように計画にゆとりを持つことは、最終的には目標の達成率上昇につながるのです。

 

***

 

新年に立てる目標というのは普段より期待が大きくなり、年の後半にはすっかり目標を忘れてしまうことも多いです。

 

しかし、今回紹介したような方法を持って目標に邁進することで、達成できる可能性を上げることができます。

 

是非ともこれから目標を立てようと考えている人は参考にしてみてください。

 

 

 

【本の紹介】2019年の読んだ本ベスト10【ランキング】

2019年も早いもので、

あっという間に最終日になってしまいました。

今年は夏もそこまで暑くならず比較的過ごしやすい気候でしたね。

 

去年思うように本が読めなかった分、今年はたくさん読もうと思い時間を見つけては少しずつ読んできました。

 

僭越ながら今回は、私が今年読んだ本の中から良かったと思う10冊を紹介させていただきたいと思います!

 

2019年の読んだ本ベスト10

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 2019年に読んだ冊数はキリよく100冊でした!(前年比+55冊)

小説新書問わずいいと思ったものを10冊選んでランキング形式でまとめています。

 

第十位:『太陽の季節』

太陽の季節 (新潮文庫)

太陽の季節 (新潮文庫)

  • 作者:石原 慎太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1957/08/07
  • メディア: 文庫
 

 著者: 石原慎太郎

 

初めて読んだ芥川賞作品。著者は元都知事の石原慎太郎。

不良青年の厭世観と強い衝動が合わさってとても刺激的な作品でした。

若いうちに読んでよかったと思う作品のうちの一つです。

 

 

第九位:『国家の品格』

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

  • 作者:藤原 正彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/20
  • メディア: 新書
 

 著者: 藤原正彦

 

2006年に大ヒットし、発行部数265万部を超えるミリオンセラーとなった数学者 藤原正彦の名著。

 

西洋的な合理論について懐疑的な見方をしています。

論理の起点となる前提が人間の“情緒”によって支えられていることに注目し、日本が再び高い情緒を身に付けることで「品格ある国家」を取り戻すことを強く主張しています。

 

伝統や愛といった非合理的なものを情緒というもので表す考え方に影響を受けました。

来年は2018年に出た『国家と教養』の方も読んでみたいです。

 

 

第八位:『反哲学入門』

反哲学入門 (新潮文庫)

反哲学入門 (新潮文庫)

  • 作者:木田 元
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/05/28
  • メディア: 文庫
 

 著者: 木田元

 

哲学者 木田元による哲学の入門書になっています。

反哲学とはソクラテス以降の超自然主義的「哲学」に対する、自然主義的な思想を「反哲学」のことを指しています。

 

内容は哲学史のようになっていて、哲学初心者でも分かりやすくとてもオススメです。

初めに一回読んでおいて、一通り古典を読んでからもう一度帰ってくるとより理解しやすくなると思います。

 

 

第七位:『何者』

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 著者: 朝井リョウ

 

就活を通して確立しきらないアイデンティティに悩む若者の姿をありありと描いています。

自分の心の一番奥のところが触られた感じがして読んでいてゾワッとした作品でした。

 

大学生に是非読んでほしい本です。

 

 

第六位:『あのころ』

あのころ (集英社文庫)

あのころ (集英社文庫)

  • 作者:さくら ももこ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/03/19
  • メディア: 文庫
 

 著者:さくらももこ

 

ちびまる子ちゃんで知られるさくらももこのエッセイです。

さくらももこの子供時代の話が、愉快な登場人物ともにコミカルに描かれています。

 

マンガかそれ以上にテンポよく読め、書籍でこんなに笑ったのは久しぶりでした。

面白い本部門があったらダントツの一位です。

 

 

第五位:『車輪の下』

車輪の下 (新潮文庫)

車輪の下 (新潮文庫)

 

 著者: ヘルマン・ヘッセ

 

周囲の重圧を受け、勉強漬けの生活を送り見事名門の神学校に入学したハンス少年。

まじめだったハンスだが友人との交流の中で自我が芽生え、ハンスは少しずつ変わっていきます。

 

「教育」とはなんなのか。「受験」とはなんのなのか。

考えさせられる一冊です。

 

 

第四位:『メモの魔力』

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

  • 作者:前田 裕二
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/12/24
  • メディア: 単行本
 

 著者: 前田裕二

 

2019年No.1ビジネス本とも呼び声が高い『メモの魔力』。

著者はSHOWROOM社長の前田裕二です。

 

成長するためのメモの取り方を体系化しまとめ、その意義についても存分に語られています。

“気付き”をどのようにして活かしていくかを学ぶことが出来ます。

 

 

第三位:『方法序説』

方法序説 (岩波文庫)

方法序説 (岩波文庫)

  • 作者:デカルト
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/07/16
  • メディア: 文庫
 

 著者: ルネ・デカルト

 

第三位は古典からセレクト。

「近代哲学の祖」と呼ばれる哲学者・数学者のルネ・デカルトによって書かれた、真理に至る方法が示された本になっています。

 

かの有名な「コギト・エルゴ・スム(われ思う、ゆえにわれあり)」もこの本からの出展です。

その他にも人間理性(良識)や機械論的自然観など当時としては革新的な考え方がふんだんに盛り込まれています。

 

ページ数も少なく古典にしては文も平易で読みやすいので、社会科学系の古典を読み進めようとしている人はこの本から始めることをオススメします!

 

 

第二位:『経済はナショナリズムで動く』

www.artbook2020.com

 著者: 中野剛志

 

あらゆる経済政策はナショナリズムに基づいていることを示した本。

国家、近代的個人の成り立ちから、いかにして経済ナショナリズムが生まれていくのかを構造的に説明しています。

 

安直な右寄りだ左寄りだという議論から離れて、もっと広い視野で世界経済を見ることが出来るようになりました。

この本を読むことで、新聞がぐっと面白くなります!

 

 

第一位:『ノルウェイの森』

www.artbook2020.com

 著者:村上春樹

 

順位をつけるにあたっていろいろと悩みましたが、

2019年読んだ本の中での一位は、

『ノルウェイの森』に決定いたしました!!

 

ストーリーは僕が幼馴染の元カノの直子、大学の後輩の緑という2人の女性の間で複雑に揺れ動く気持ちに悩み苦しみ、生きる道を見つけていくというものです。

 

ハッピーエンドの見えない状況の中で正しさを求めて生きる姿に心動かされました。

特に最後の方に出てきた緑からの手紙を読むと、今でも心臓をがっしりとつかまれたような気持になります。

 

この本を読んで自分の中にあった「正しさ」みたいなものがただの理想でしかなくて、そんなもの本当は何の役にも立たないんじゃないかという気がしてくるようになりました。

 

 

***

 

以上が今年読んだ本ベスト10になります。

今年はたくさんの素敵な本に出会えて本当に幸せでした。

 

来年も素敵な本と出会えることを祈って、年を越したいと思います。

 

 

 

マクドナルドを乗っ取った男の話『ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密』【映画の紹介】

オススメ度:★★★☆☆

今では毎日全人類の1%が食べているというマクドナルド。

その歴史はまさに弱肉強食、アメリカ資本主義を体現するかのようです。

そして片田舎の人気ハンバーガーショップに過ぎなかったマクドナルドが最強のチェーン店に成長したのは、一人の野心にまみれた男の存在があったからでした。

 

この『ファウンダー』はレイが怪物的な執念でマクドナルドを奪い去るまでの話です。

 

『ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密』

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あらすじ

主人公のレイ・クロックはアイデアマンで起業家。

仕事を色々と変えながら今はミキサーを売っている。

 

なかなかうだつの上がらない日々を過ごしていたが、ある時ハンバーガーショップから6台もの注文が入った。

気になったレイがそのハンバーガーショップを訪れてみると、そこは凄まじい回転率で人気店となっていたマクドナルドだった。

 

*****

 

マクドナルドはマクドナルド兄弟が経営しているハンバーガーショップ。もともとは映画館を経営していたが29年の不況で撤退。飲食の道に入った。

40年にはドライブインブームに乗りBBQ店を開業。最初は上手くいっていたが経費の高さから次第に横這いに。そこから徹底的に無駄の見直しを行い、30秒で提供するハンバーガーショップを作り上げた。

 

*****

 

マクドナルドの革新的なシステムに感動したレイは大規模なフランチャイズ化を打診。見事口説き落とし、マクドナルドは急拡大。

 

資金が底をつきかけてきた頃、レイは知り合ったハリーという財務コンサルタントの助言で土地のリース業務を始める。

財政難を乗り越えたマクドナルドはさらなる成長に成功。

一方でレイの身勝手なやり方にマクドナルド兄弟との関係は完全に崩壊。家庭も崩壊し冷え切った食卓で妻に離婚を告げた。

 

*****

 

レイは決裂したマクドナルド兄弟から全権を買収し、完全にマクドナルドを手中に収める。

その後マクドナルドはさらなる隆盛を極めていく。

 

 

マクドナルドのシステム

マクドナルドはその名前の通り、マクドナルド兄弟によってカルフォルニアの片田舎で創業されました。

マクドナルドが人気店となった所以は、なんといってもそのシステムです。

 

兄弟が1号店を出すにあたり、厨房の配置をテニスコートに実寸大で書き出して効率性の見直しをはかるのですが、その時のセリフからもシステム構築の徹底ぶりが伺えます。

 

弟「まだ改善の余地が」

兄「どこに?」

弟「全部だ」

 

極限まで考え抜かれたシステムによりマクドナルドは人気店となります。

そしてそんな彼らのもとに"一匹のオオカミ"が迷い込みます。

 

 

レイ・クロックという男

この映画をみた人の多くが、このレイ・クロックという男を嫌いになるのではないでしょうか?

 

欲しいもののためなら嘘は当たり前。

目的のためなら手段を選ばない姿勢に人情や謙虚さを大切にする人からすれば受け入れがたい存在です。

 

そんな彼が全てを手に入れることができたのは、誰にも負けない"執念"をもっていたからです。

 

アメリカ資本主義は究極の弱肉強食です。

門地や伝統よりも、強いものが全てを奪い去っていきます。

アメリカ資本主義のなかでは安住することはできません。

常にライバルや新規参入組との争いに勝っていかなくてはなりません。

 

そして勝つことができるのは必ず勝つ気概のあるもの、執念を持っている人だけなのです。

 

 

レイは初めてマクドナルドを訪れた日からマクドナルドを必ず手に入れると決めていたそうです。

 

そしてマクドナルドにミキサーを売り込んでから7年、レイが還暦目前の年にマクドナルドの全てを手に入れました。

 

 

この映画をみて、自分には何かを必ず手に入れてやるという意思が弱いことに気が付きました。

人生で何かを手に入れようと思った時、執念をどこまで見せられるかが結果の違いを生むのだと思いました。