しばしば受けようかどうかと思い立っては放棄してを繰り返してきたPython3 エンジニア基礎認定試験ですが、先日やっと受験して合格することができました。
エンジニアでも理系でもない私ですが、とりあえず一回で合格することができました。微力ではありますがこれから受験される方の参考に少しでもなればと、まとめることにいたしました。ほかのサイトではあまり書かれていない勉強時間の内訳など、なるべく具体的に記述するよう努めてあります。
というわけで今回の記事は完全初心者向けに書かれています。プロのエンジニアの方や理系で専門に勉強しているという人にはあまり参考にならない内容になっていると思います、その点ご容赦くださいませ。
初心者がPython基礎認定試験に1発合格した勉強法
Python3エンジニア基礎認定試験とは
Python3 エンジニア基礎認定試験は一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会による民間の資格試験です。Pythonの勉強を始めた人や、将来的にPythonを使って仕事をしたいと考えている人向けの資格となっています。
試験内容はPython3の基礎文法を問うものが中心となっています。
コンピューター上に表示されたコードを見てどのような出力結果になるか考える問題や、一部穴抜けになっているコードに指定された出力になるよう穴に当てはまるコードを選ぶ問題などが出題されます。
問題は全40問ですべて選択式です。一問25点の1000点満点で700点(7割)が合格ラインになります。合格率は70~80%で基本的には通すための試験だといえそうです。
概要 |
文法基礎を問う試験 |
受験料金(外税) |
1万円 学割5千円 |
問題数 |
40問(すべて選択問題) |
合格ライン |
正答率70% |
受験日 |
通年 |
受験場所 |
全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター |
公式HPはこちら
試験の難易度:易
合格率や合格ラインの低さ、初歩的な内容が中心となっていることから試験の難易度は低いといっていいでしょう。
次の項で必要勉強時間についても触れますが、基本的には働きながら、学校へ通いながら隙間時間勉強するだけで合格できると思います。
初心者が合格に必要な勉強時間:およそ30時間
他のサイトで解説されている内容や私自身の体験を踏まえて必要勉強時間は30時間ほどだと考えられます。まったくの初心者の目安時間ですので、経験者や現役でPythonを使っているという人は短い時間で合格できると思います。
私が勉強した時間の内訳は以下の通りです。
使った教材 |
勉強時間 |
Progate 学習コース PythonⅠ-Ⅴ |
300分 |
Pythonスタートブック[増補改訂版] |
450分 |
Pythonチュートリアル第3版 |
750分 |
合計時間 |
1500分(25時間) |
合格した実際の勉強法
Python基礎認定試験は『Python チュートリアル 第3版』のみが出題範囲として指定されているので、極論この本だけ見ておけば合格できます。ただ私はプログラミング自体の基礎的な知識を全く持ち合わせていなかったので、より初心者向けの教材から段階を追って学習しました。
各教材の説明は次の項で行いますので、ここでは学習全般にかかわることを書きたいと思います。
<最初>
まず資格勉強をはじめるにあたり、自分のレベルがどれほどか知るために模擬試験を受けることにしました。模擬試験は以下のサイトで無料で受けることができます。(簡単な登録が必要となります。)
この模擬試験は本番と全く同じ形式となっていて、とても使いやすいです。試験を受ける方は必ず登録するようにしましょう。
ちなみに私の最初の点数は300/1000点でした。
<基本的な勉強法>
プログラミングの基本的な勉強の仕方は写経をすることです。写経とはテキストなどの教材を自分で実際にタイプすることを指します。テキストは見ているだけでは絶対に覚えられません。必ず自分で打って、地道に定着させていきましょう。
私はこの方法で300/1000から875/1000(合格ラインは700)まで上げ、一発合格することができました。
実際に使った教材については次の項をご覧ください。
<テスト直前>
テスト直前にはひたすら出題範囲である『Python チュートリアル 第3版』の読み返しと、模擬試験で間違えたところの確認を行っていました。
自分がどこがわかっていて、どこが覚えられていないのか普段から明確にしておくことがテスト前に点を伸ばすコツになります。
使った教材
勉強時間の部分で勉強に使った教材のあらましは紹介されていますが、ここではそれぞれのよかったところ、悪かったところを紹介します。
教材のわきに書かれている数字は教材を使う前と使った後の模擬試験の点数の変化です。こちらも一つの指標として参考にしてみてください。
1. Progate(300 → 425)
最初に使ったのはProgateというオンラインの教材です。
教材はまず簡単なスライドで説明を受けた後、自分で手を動かしてプログラムをしていくという手順になっています。途中で分からなくなったり、間違えてしまっても正解のコードと自分のコードを比べてどこがおかしいか教えてくれるので初心者でも安心して進めることができます。挫折しやすい勉強のしはじめを乗り越えるのにはとてもいい教材です。
よくない点としては自分で環境構築せずに済んでしまうため環境構築のやり方がわからないことです。初心者のうちは環境構築がネックになることも多いので、その点は物足りないなと感じました。
月額980円(税別)でPython以外にも多くのコースが使い放題になるので、何か新しい言語を始めようというときにはとっかかりとしてとてもいいと思います。もし本などほかの教材からはじめて挫折したという経験がある人は一度使ってみてください。
2. 『Pythonスタートブック〔増補改訂版〕』 (425 → 575)
次に使ったのは『Pythonスタートブック〔増補改訂版〕』という本の教材です。
この本は0からPythonの勉強を始める人に向けてPythonの基礎文法について網羅的に書かれています。この本の素晴らしいところはページが見やすいことです。
プログラム言語のテキストというとひたすらコードが書かれていて説明がちょびっとというものも数多くありますが、この本は各章が小さなステップに分かれていて、説明も多いのでつまづくことなく進めることができます。
私はこの本に書かれているコードはすべて写す形で学習していきました。わからないところがあってもとりあえずは打ち込んで動かしてみて、それから説明とコードを照らし合わせて内容の理解を深めていきました。
多少わからないところがあっても、とりあえずはゴリゴリ進めていくのがいいと思います。最初の悩みなどは案外進めていくと解決することがあります。
Pythonの勉強を始めるなら、この本でまず間違いないです。
3. 『Python チュートリアル 第3版』(575 → 750)
*2021年9月より第4版対応に変わりました
最後に使ったのが出題範囲となっている『Python チュートリアル 第3版』です。
このテキストは直接出題範囲に指定されており、実際このテキストに載っているのとほぼ同じコードが試験で問われます。ぜひとも手元に置いておいた方がいいと思います。
この本はまったくの初学者には読むのがつらいです。だれでもわかるように書いたとまえがきにありますが、正直私は最初全然読めませんでした。
この本を使う前にぜひとも上で紹介したような教材を使うことをオススメします。
使い方としてはほかの本と同様に写経をしていくことになります。この本自体は有名なので、もしわからないことがあるときにはネットで探してみるのがいいかもしれません。
*2021年9月より第4版対応に変わりました(リンクは第4班になっています)
まとめ
どの程度みなさまの役に立てたかわかりませんが、とりあえず初心者の目線からPython基礎認定試験についてできる限りのアドバイスを並べてみました。
プロの方からすると効率が悪かったり、逆に足りないということもあるかもしれませんが、あくまで一つのモデルとして考えていただけるとありがたいです。
すこしでもこの記事が勉強の役に立てれば幸いです。