本と絵画とリベラルアーツ

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【画家の紹介】アルフォンス・ミュシャ

 淡い色使いと美しい線。

その幻想的なポスターに誰もが息を飲みます。

 

ミュシャの作品は現在でもファンが非常に多く、

イラストレーターや漫画家にも多大な影響を与えてきました。

 

今回そんなミュシャの作品を見ることができる展覧会が渋谷のBunkamuraで開かれています!(2019.7.13~9.29)

また富山の高岡市美術館でも開館25周年を記念して、同じくミュシャの作品を鑑賞することができる展覧会が開催されています!(2019.7.13~9.1)

 

ミュシャ展開催を記念して、展覧会を見に行く前に、ミュシャとは?という疑問から作品の特徴までを簡単に予習ができるミュシャのまとめをつくりました。

 

 

ミュシャ展[2019]の概要

《みんなのミュシャ》

【展覧会名】みんなのミュシャ ミュシャからマンガ-線の魔術

【開催期間】2019.7.13(土)~2019.9.29(日)

      [休館日]  2019.7.16(火), 7.30(火), 9.10(火)

【開館時間】10:00-18:00(入館は17:30まで)
        毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)

 

【場所】渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム

【主催】Bunkamura、ミュシャ財団、日本テレビ放送網、BS日テレ、読売新聞社

【お問い合わせ】ハローダイヤル 03-5777-8600

【入館料】 一般:1600円(当日) 1400円(前売り・団体)

     大学生・高校生: 1000円(当日) 800円(前売り・団体)

          中学生・小学生:  700円(当日) 500円(前売り・団体)

【公式HP】 

https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_mucha/

 

《夢のアール・ヌーヴォー》

【展覧会名】夢のアール・ヌーヴォー アルフォンス・ミュシャ展

【開催期間】2019.7.13(土)~2019.9.1(日)

      [休館日]  月曜日

【場所】高岡市美術館

 

【入館料】 一般:1200円(当日)、900円(前売り・団体・シニア)

    大学生・高校生: 500円(当日)・400円(団体)

         中学生・小学生:  300円(当日)・240円(団体)

     親子券 1100円  *大人1名と小中学生2名までのセット券

【公式HP】https://www.e-tam.info/tenji-k_2019.html#mucha

 

ミュシャとは

 アルフォンス・マリア・ミュシャは1860年、チェコ東部(当時はオーストリア帝国)ののどかな町で生まれました。

 

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モラヴィアの風景

 

彼は子供のころから絵が好きで、また得意ともしていました。

一方で他の子どもたちと同じようにヴァイオリンを習い、協会の聖歌隊に入り一時期は音楽家を目指したこともありましたが、15歳の時に声の不調に悩まされこの夢は諦めることとなります。

 

心霊術にも興味を持ち、友人たちと一緒に死者との対話を試みることもありました。

死者との対話は「思考と夢」というノートに記録され、ゲーテらとの対話が残されています。

 

19歳の時、ミュシャは首都・ウィーンに出ます。

彼の出た当時のウィーンはヨーロッパを代表する美術様式が一堂に復活し、最後の栄華を楽しんでいました。

ヨーロッパ中の富が流れ込んでいた当時のウィーン路地には貴族の白馬が通り、オペラや音楽会が人々を毎夜楽しませていました。

 

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一方で荒廃前夜のウィーンは煌びやか芸術とは対照的にどこかノスタルジックな香りが漂う、白昼夢のような街だったのです。

 

ミュシャはウィーンの舞台装置工房でしばらく働いたあと、カール伯爵の別荘の装飾を引き受け認められ、援助してもらえるようになります。

カール伯爵の援助のおかげでミュシャはパリの学校で学ぶことができましたが、その後伯爵が破産。そして自殺してしまいました。

 

パトロンを失ったミュシャは出版社に挿絵を送り生活するようになります。

 

34歳になりイラストレーターとして働いていたミュシャはその年の12月、クリスマス休暇をとった友人に変わって印刷所で働いていました。

 

12月26日、彼の働いていた印刷所のもとにルネサンス座(パリの大劇場)から一本の電話が入りました。

女優サラ・ベルナール主演の劇「ジスモンダ」の再演が急遽決まり、1月1日までに大至急ポスターをつくらなければならないというのです。

 

その時印刷所にいたイラストレーターはミュシャ一人であったため、デザインはミュシャが担当しました。

 

この時ミュシャがデザインしたのが、彼の名をパリ中に知らしめることになる傑作「ジスモンダ」です 。

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ミュシャ「ジスモンダ」1894年

 

その出来栄えのすばらしさに女優サラは感動し、6年間の独占契約を結びました。

この作品を期にミュシャはポスター界、そしてアール・ヌーヴォーの旗振り役をしての地位を確立します。

またサラも「ジスモンダ」をきっかけにスターへの道を駆け上がり、ついにはヴィクトル・ユゴーに「黄金の声」と言わせしめるまでになり、ベル・エポック(フランスの最盛期を表す)を代表する大女優となりました。

 

ミュシャはその後もサラのポスターを手掛けるとともに、シャンパンのポスターや日用品のデザインを手掛けるなど、アール・ヌーヴォーを代表する画家として活躍しました。

 

作品の特徴

ミュシャは当時の主要な美術運動である、《アール・ヌーヴォー》を代表する画家です。

アール・ヌーヴォーはフランス語のArt nouveauからきており

英語でいうところのNew Art(直訳:新芸術)にあたります。

 

アール・ヌーヴォーはパリ発祥の美術運動ですがその影響はヨーロッパの広域にわたり、ドイツ・オーストリアではユーゲント・シュティール(直訳:若き様式)と呼ばれクリムトらがその中心的役割を担いました。

 

アール・ヌーヴォーの特徴は花や植物といったモチーフを作品にとりいれていることです。

鉄やガラスといった当時の新素材を用いることもあり、この運動は絵画に留まらず建築や工芸品にも影響を与えました。

 

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クリムト「生命の樹」1905-1909年

 

 

またミュシャの作品には、彼の思春期における影響も見て取れます。

幼いころから触れてきた民族的な音楽は絵画に模様として再現され、彼の傾倒した霊的な部分は神秘性として作品に表れています。 

 

 

ミュシャの作品の幻想的な雰囲気はアール・ヌーヴォーと彼の音楽的資質と霊的感覚が融合して生まれたものでした。

絵画にとどまらない彼の美しいデザインを是非楽しんでみてください。

 

 

www.artbook2020.com

 

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