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【オススメ】大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』【要点まとめ】

オススメ度:★★★★★

他人に貢献することを仕事のゴールにする(p.219)

 

大石哲之『コンサル一年目が学ぶこと』

新入社員向けのビジネス書や講座は多くあるが、その中でもこの本は重要な要素に絞られて書かれている良書。入社前よりも入社半年~2年目の人が読むと自分の至らない点に「ドキリ」できより効果が得られると感じた。

私がこの本を初めて読んだのは入社1年目のときで、まさに自分が課題だと感じている点が多く書かれており、猛省するいい機会となった。したがって当時自分が「ドキリ」とした内容を抽出しまとめた。

PREP法

論理的に話すためのフォーマット。要点を効率よく伝えるためには、時系列ではなくこのフォーマットで話す方がよい。

上司や先輩に報告する前には、一度このフォーマットに沿って整理するよう心掛ける。

Point→Reason→Example→Point 

 

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングについては以下の本が完成されているとし、多くの説明をこちらに譲っている。どこかのタイミングでこちらの本も必ず読みたい。

 

仮説思考で意思決定を速める

「はじめに仮説有りき」(p.)

仮説思考もコンサルの超基本のひとつ。

問題発生→情報収集→検討ではいたずらに時間を浪費してしまう。仮説を立て検証・FBを高速で回すことで効率的に仕事を進めることができる。

また仮説思考は意思決定を早めることにも寄与する。通常問題発生してから対応にあたるが、普段から課題意識をもち仮説を立てておくことで、いざ問題が生じた時に迅速に対応できるようになる。

 

コミットメントとは

ライザップのCMで広まり、近年よく聞く「コミットメント」という言葉。横文字でふんわりした印象がある。この本ではその意味について明瞭に示している。

一度約束したことは、何があってもやり遂げる。それがコミットするということ(p.)

ビジネスは信頼の積み重ねであり、信頼は約束を遂行することで蓄積される。「何がああってもやり遂げてくれる人」という評判は、社内外どちらに対しても効力を発揮する。

とはいえ、理不尽な要求や無理難題を戦略なしでこなしていては身が持たない。そこで重要になってくるのが次項の「期待値マネジメント」である。

 

期待値マネジメント

最後にこの本で一番重要だと感じた「期待値マネジメント」について。

 「ビジネスというのは、突き詰めると、 相手の期待を、常に超え続けていくことにほかならない。 顧客や消費者の期待を超え続けていくこと。上司の期待を超え続けていくこと」(p.65)

業種・職種・役職関係なく、つまるところビジネスとは相手の期待値を超えていくことだと言える。そのためには期待値を達成するための能力はもちろんだが、期待値を正しく把握する力が必要になる。これが一番難しい。

いきなり習得するのは難しいが、本書では期待値を把握するため、仕事を受けるときに抑えておくポイントが紹介されている。それが以下の4点である。

①その仕事の背景や目的

②具体的な仕事の成果イメージ

③クオリティ

④優先順位・緊急度

どれも基本的なことだが、そもそもこれらをなぜ抑えておかなくてはいけないのかを念頭に置いておくことでその質を上げることができる。

 

この本に書かれていることはどれも当たり前のことである。しかしその当たり前を目的意識をもってどれだけ忠実に行っていけるかによって5年後、10年後の仕上がりが変わってくるだろう。