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世界各国の平均年収でビックマックは何個まで買えるか?【世界ランキング】

経済的な豊かさ、あるいは生産性とはなんでしょうか。

 

例えば、100円でリンゴが1個買える国と2個買える国ではどちらの方が生産性が高いといえるでしょうか。常識的に考えれば2個買える国の方が生産性が高いといえるでしょう。

 

しかしここで、経済学の論理を持ち出すと話が変わってしまいます。現在の主流学派である近代経済学では前者はリンゴ1個あたり100円の価値を生み出し、後者は1個あたり50円しか価値を生み出さないから、生産性という観点では前者の方がよいという話になってしまいます。

 

GDPの最大化を是とする近代経済学では100円で1個買える国の方が生産性を高いということになりますが、一般的な解釈において望ましいのは、後者の100円で2個買える国の方が望ましいのではないでしょうか

 

今回は後者の立場に立ったうえで、世界の国々がビッグマックをどれくらい購入できるかをみていきます。

 

 

一日に何個ビッグマックを買えるか

今回は各国の平均的な給与所得者がすべての給料をつかってビッグマックを購入した際、何個買えるかを比較してみていきます。

ビッグマックは言わずもがな世界の大企業マクドナルドが販売している看板商品で世界中の多くの国で食べられています。同質の商品(しかも身近な食品)が世界中で販売されているというのは珍しいため、総合的な購買力の比較に用いられることがあります。

有名なところではイギリスの経済専門誌『エコノミスト』が毎年ビックマック指数を発表していることが知られています。

 

平均年収は2020年のものを(引用元:Average income around the worldy)、ビッグマックの価格は2022年のもの(世界のビッグマック価格ランキング - 世界経済のネタ帳)を利用しています。あくまで参考程度にごらんください。

 

結果は以下の通りです

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データが得られた国のみで比較しているため限定的ではありますが、40か国中第5位と日本はかなり上位にいることがわかります。

順位がひとつ違いのアメリカと比較すると、アメリカは年収が第4位、価格が第3位とどちらも高いのに対し、日本は年収が13位、価格が第24位と規模は小さいながら相対的な物価安になっています。

 

平均年収とビッグマックの価格の関係

アメリカとの比較を行いましたが、日本の平均年収とビッグマックの価格は世界のなかでどのような位置にいるのか、散布図で確認してみます。オレンジの点が日本です。

 

このグラフでは右下に行けば行くほど多くのビッグマックを買うことができることできることを示しています。青い線は購買力の平均にあたります。

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年収や価格では上に多くの国がひしめき合っていますが、ビッグマックの購買力という面では悪くない位置にあることが散布図からもわかります。