大学生や就活生になると「日経新聞を読め」と言われるようになります。
まあ読んだ方がいいだろうと、とりあえず読んでみたものの「どこを読めばよいのかわからない」「一応読んではみたけれど内容が頭に残らない」という感想を持つ人がおおいんじゃないでしょうか。
実際日経新聞はほかの新聞と比べると骨太で、今まで経済にあまり触れてこなかった学生がいきなり読むにはやや敷居が高いところがあります。
では日経新聞を読むために経済を勉強しなおしたり、あるいはもっと他の簡単な新聞から読み始める必要があるかといえば、そんなことは全くありません。
しかし、新聞の特性をしっかり押さえて正しく読めば、事前知識がない学生でも日経新聞を読み理解することができます!
今回は日経新聞について、学生はどこに注目して読めばいいのか、そして読んだあとどう活かしていけばいいのかについてわかりやすく解説しました。
*今回は日本経済新聞の朝刊について扱います
*情報は2020年2月25日時点のものになります
大学生のための成長できる《日本経済新聞》の読み方
日経新聞のどこを読めばよいのか
日経新聞はその日によって変わりますがおおよそ30~40の面で構成されています。もしこれを隅々まで読もうとすれば、それだけで半日が終わってしまうでしょう。
当然ながら大学生はこれを全て読む必要はありません。本当に必要なところだけを確実に取り入れていきましょう。
大学生が日経新聞を読むうえで見ていく欄は以下の通りです。
①MARKETS
②一面
③きょうのことば
④全見出し
⑤二・三面(総合面)
これらは大学生ならすべて読まなくてはならないというわけではなく、そのとき取れる時間に応じて数字の若い方から目を通していくとよいという意味合いで並べてあります。
これらに加えて好きな記事をいくつか読んでいくと平均的な読書スピードの人で1時間ほどで収まるようにつくってあります。
それでは次の項から一つ一つ解説していきます。
MARKETS
まず必ず毎日目を通すべきなのがMARKETSです。
MARKETSは一面の左下あたりに位置し、日経平均株価、日経アジア300、円・ドルの三つの指数が載っています(日曜・月曜は休み)。
日経平均株価には日本の経済状況がリアルタイムで現れます。
悪いニュースがあれば下落しますし、逆に期待的な情報が流れたときには上昇します。
つまり、この欄は日本経済をもっとも端的に表しているのです。
しかし、いきなり日経平均株価を見たところで結局その数字がいいのか悪いのか、変動幅が大きいのか小さいのか判断できませんよね。
だからこそ、MARKETSは毎日目を通さなくてはならないのです。
毎日見ていると数字の動きがなんとなくわかってきます。
「今日は動きが小さいな」「昨日は悪いニュースがあったから明日は大きく下がりそうだな」といった感覚が毎日見ているだけで自然と身についてきます。
もちろんその数字の本当の意味は経済学を学ばなくては正確にはとらえることはできません。
それでも平均株価を把握しておくことは、経済を肌で感じられるようになるための一歩になるはずです。
その日の記事を読んで、次の日の株価の上がり下がりを予想するのも経済感覚をとらえるいい練習になるでしょう。
一面
読まない人はいないと思いますが、興味のいかんに関係なく読むようにしましょう。
一面トップはその日のなかでプロが最も重要だと選んだ記事が載っています。日経新聞において重要かどうかの指針は、どれだけ経済に影響を与えるかということです。食事でいえばメインにあたりますので、これを取りこぼすわけにはいきません。必ず読みましょう。
日経新聞は基本的にその日から読み始めた人でも理解できるように書かれているので全く知らないという言葉は少ないと思いますが、中には聞いたことがない金融用語や海外の政策が出てくるかもしれません。
そういった新たなワードに出会ったときには是非自分で調べてみてください。
一面に出てくるレベルの出来事というのは経済に大きな影響を及ぼす大きな出来事ですから、今後も繰り返し出てくることが多いです。場合によってはその日の別の記事の中で詳しく解説されていることもあります。
経済のトレンドを確実に追っていくためにも、わからない言葉や制度は積極的に調べていくようにしていきましょう。もし興味をもったときにはそれに関連する新書なんかにあたってみるのもオススメします。
きょうのことば
個人的にぜひおすすめしたいのが三面に掲載されている「きょうのことば」です。
「きょうのことば」ではその日のニュースから分かりにくい用語や新たなことばを簡潔説明してくれています。一面で出てきた用語が解説されていることが多く、特に新聞を読みはじめたばかりの人は読むことをおススメします。
全見出し
全ての記事に目を通すのは難しいですが、できれば見出しだけには目を通しておきましょう。
新聞の見出しはよくできており、見出しを読むだけでも記事の中身をつかむことができます。
見出しを毎日見るメリットとして、重要なニュースを興味をもって発見することができるということがあります。
毎日新聞の見出しをチェックしていると、大きくは報道されていないけれど、繰り返し掲載されているニュースに出会うことがあります。もし関心がなかったニュースだったとしても、繰り返し掲載されていることに気付いた時点では少し興味を引き付けられているといえます。
このような発見は非常に幸運です。今まで興味がなかったことがらに興味を持て、かつそのニュースは重要であるわけです。
見出しを毎日眺めることで自分の興味の領域を広げ、かつ重要なニュースを見つけることができるのです。
二・三面(総合面)
今まで紹介した読むべき箇所からは少し重要度が下がりますが、二・三面も重要な要素がたくさん詰まっています。社説もこの面に載っています。
二・三面は総合面です。日経新聞の総合面は経済・政治のなかから大切なものをピックアップして解説してあります。一面の記事の詳細が解説されていることもあります。
もし時間が許すならば二・三面も一通り読んでおくと社会トレンドに強くなるでしょう。
おわりに
以上日本経済新聞を読むうえで留意すべきポイントを解説しました。
オンラインメディアが台頭してしばらくが経ちました。
オンラインメディアは情報のスピードや量、ニッチな分野の充実で紙媒体を凌駕しています。
一方で情報の選択が読者に大きく委ねられているオンラインメディアは情報バイアスを生み出してしまう危険性もはらんでいます。
質の高い情報を満遍なくひろっていくためにも、新聞を読む価値はまだまだ残っているのではないでしょうか。
日経新聞読むべき記事
①MARKETS
②一面
③きょうのことば
④全見出し
⑤二・三面(総合面)