オススメ度:★★★☆☆
これからの時代のリーダーシップのあり方つを気構え・思考・行動の面からまとめた本。「 リーダーシップを張るのはリーダーだけではない」という考え方が印象的でした。組織の中で自分には何ができるのか考えさせられる本になりました。
リーダーシップの定義
著者はこの本のなかでリーダーシップの定義を「Leadership is mobilizin people to tackle tough problems(リーダーシップとは、難問に取り組むために人々を動かしていくこと)」と定義しています。
リスクを取って一歩踏み出す勇気がなければ、それはリーダーシップがあるとは言えません。
T型社員、Π型社員
グーグルではT型社員が評価されています。T型とはどういうことかと言いますと、まずTの上の横棒が知識の広さを表しており、縦の棒が知識の深さを表しています。すなわち「広く浅く」かつ「狭く深く」知識を持っている社員が求められてるということです。
また近年ではΠ型社員のニーズが高まっています。専門分野が一つ増えることでよりクリエイティブで希少性が高い存在になることができるのです。
私たちはついつい横棒だけ、縦棒だけになっていることが多いのではないでしょうか。一見矛盾するような事柄を成立させてしまうのがグーグルらしいと感じました。
エモーショナルインテリジェンス
リーダーたるもの精神的に安定していなくてはなりません。感情をコントロールする方法はリーダーに不可欠な能力だといえます。感情をコントールするのにポイントは3つあります。
②相手の感情に気付く
③グループの感情に気付く
感想・書評
この本を読むポイントは、いかに当事者意識を持てるかということです。
本書は理想的なリーダーについて書かれた本ですが、その対象はリーダーだけにとどまりません。むしろ、リーダー以外の人でもリーダーシップを発揮することができるというところにこの本のポイントがあります。そしてリーダーシップを発揮していくためには、この本を読むときにもこのことを自覚しておくことが重要になるのです。
おそらく、この本を読んだほとんどの人が提示される理想のリーダーについては大きな異論はないと思います。これらの理想をいかに自分の立場に落とし込めるかが読んだ後の効果の分かれ目になってくるでしょう。