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【本の紹介】山田詠美『ぼくは勉強ができない』【あらすじ・感想】

オススメ度:★★★★★

いい小説とは色々あると思いますが、私はスッキリとした小説が好きだったりします。『ぼくは勉強ができない』はその代表と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

この本をオススメしたい人

・中学生や高校生
・"当たり前"に疲れた人

 

山田詠美『ぼくが勉強ができない』

ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

 

著者:山田詠美(1959~)

 明治大学文学部中退。1985年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞を受賞、同作品は芥川賞候補にもなった。1987年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。その他谷崎純一郎賞をはじめとし、多くの賞を受賞している。

 

 あらすじ

17歳の時田秀美くんは勉強はできないが、女性にはよくもてる。現在はショットバーで働く年上の女性と交際中している。遊び人の祖父と母親のもとでのびのびと育った秀美は団体行動が苦手で、どうも学校は窮屈に感じている。

秀美はしばしば世の中の常識に対して疑問を持ち、素直な疑問を持ちモヤモヤとした感情に苛まれている。嫉妬やプライド、自然体でいることなど、身の回りの様々な出来事を通して秀美は少しずつ大人になっていきます。

 

 

感想

この本を読んだ人は、きっと誰もが秀美のファンになってしまうのではないでしょうか。秀美はいわゆる優等生ではありません。勉強は得意ではありませんし、高校生ながらお酒だって飲んでいます。

それでも秀美を好きになってしまうのは、秀美が自分に嘘をつかず、誰よりも素直に生きているからでしょう。小難しいことや抽象的なことよりも、今目の前にある気持ちや現実と真正面から向き合っている姿に心打たれました。「体がなければ思考できない」という言葉は、まさに秀美の姿勢を表していると思いました。