本と絵画とリベラルアーツ

本と絵画を通じて教養を身につけるブログ

【本の紹介】安田正『超一流の雑談力』【要約】

オススメ度:★★☆☆☆

みなさんは話し上手でしょうか、それとも聞き上手でしょうか。この本では雑談を単なる無駄話ではなく強力なビジネスツールと位置づけ、雑談力を上げるテクニックを紹介しています。

 

この本をオススメしたい人

・新入社員
・話が続かないひと

 

安田正『超一流の雑談力』

超一流の雑談力

超一流の雑談力

著者:安田正

神奈川大学外国語学部卒。株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役、早稲田大学客員教授。

 

話すときのポイント

・序盤では自己開示とギャップで心を掴む

・「オチ」を見据えて会話を広げる

・開口一番の「よろしくお願いします!」で空気をつくる

・面白い話より興味深い話をする

 

聞くときのポイント

・うなずき方のバリエーションを増やす

・オススメの質問「何か特別なことをされてるんですか」

・「なぜですか」は相手に負担をかける

・呟くように感想を言い、相手を褒める

 

感想

私は話をするのは好きですが、歳上の人に気を使いながら話すはどうも上手くいきません。この本を通してそういった気まずい場面の対応の仕方を学ぶことはできましたが、一方でお世辞や太鼓持ちが上手くなるだけな気もしてやや悲しい気持ちにもなりました。

 

 

馬屋原吉博『今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る』

オススメ度:★★★☆☆

中学高校で習った公民が分かりやすい図解を交えながらコンパクトにまとめられてます。政治に関する「結局どういう意味なの」という疑問が解決する一冊になっています。

個人的には自民党の派閥の一覧がまとめられていたのがとてもありがたかったです。

 

この本をオススメしたい人

・公民を初めて勉強する中/高校生
・政治の復習をしたい社会人

 

馬屋原吉博『今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る』

今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る

 

 筆者:馬屋原吉博

中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1社会科教務主任。著書に『頭がよくなる 謎解き 社会ドリル』(かんき出版)、『聞くだけで一気にわかる日本史』(アスコム)がある。

 

政治の基本

政治とは

集団生活にはルールが必要

政治とはルールを運用すること

 

①法律(ルール)を作る : 立法(国会)

②法律を世の中に当てはめていく:行政(内閣)

③問題を法律に則って解決する:司法(裁判所)

 

憲法の基本

日米安全保障条約

1951年:「米軍の日本駐留を認める」だけのもの

                 総理:吉田茂

1960年:日本が他国に攻撃されたときには、米軍が

     日本と共に戦う

    総理:岸信介→直後に総辞職

 

*日米地位協定とは

日本で罪を明かしたアメリカの軍人の取り調べや裁判を行う権利が、ある程度アメリカに認められている。

 

国会の基本

証人喚問と参考人招致の違い 

  呼び出し 嘘をついたとき
証人喚問 拒否できない 偽証罪
参考人招致 拒否できる 罪に問われない

  

自由民主党について

党五役

党三役(幹事長・総務会長・政調会長)

+ 選挙対策委員長・副総裁

 

派閥一覧

細田派…清和政策研究会 / 岸信介の系譜 / 第一派閥

麻生派…志公会 / 松村謙三の系譜 / 第二派閥

竹下派…平成研究会 / 佐藤栄作の系譜 / 大三派閥

岸田派…宏池会 / 池田勇人の系譜 / 最古参派閥

二階派…志師会 / 河野一郎の系譜 

石破派…水月会 / 無党派議員が集まり結集

石原派…近未来政治研究会 / 山崎拓の系譜

 

内閣・選挙の基本

使命と任命の違い

指名…実際に選ぶこと

任命…形式的行為

 

公約とマニフェストの違い

公約…有権者に対して表明する約束

マニフェスト…数値目標や財源、期限などに言及し、事後の検証を可能にした約束

 

裁判・地方自治・社会保障の基本

裁判員について

「疑わしきは被告人の利益に」

裁判員制度…5人に4人が辞退か欠席

 

地方自治について

国と地方公共団体はあくまで対等

地方自治…二元代表制

 

社会保障について

社会保障は予算の1/3を占める

 

感想

内容は知っていることが多かったです。しかし中にはちゃんと自分の中で区別のついていないもの(公約とマニフェストなど)があり、読む価値はありました。

説明も万人にわかりやすく書かれており文も平易なのでサラッとおさらいしたい人にはぴったりな本だと思いました。短い時間で政治を一通り復習するには最適です。

 

【本の紹介】柏木亮二『フィンテック』【フィンテックとは】

オススメ度:★★★★☆

数年前より所々で聞くようになった「フィンテック」。

フィンテックとはFinance(金融)とTechnology(技術)を合わせて作られた造語で、主に、ITを活用した革新的な金融サービス事業を指します。

この本ではフィンテックが注目される理由から実際の金融機関への影響、フィンテックのこれからまでを知識ゼロの人にも分かりやすく解説しています。

 

この本をオススメしたい人

・フィンテックに興味がある社会人
・経済学部2・3年生

 

柏木亮二『フィンテック』

フィンテック (日経文庫)

フィンテック (日経文庫)

 

 著者:柏木亮二

野村総合研究所 金融ITイノベーション事業本部 上級研究員。東京大学経済学部卒。経済産業省「産業・金融・IT融合に関する研究会(Fin Tech研究会)」メンバー。

 

 

なぜフィンテックが注目されているのか

注目される3つの理由(p.15)

①新しく便利なサービスが次々と誕生している
②既存の金融機関の存続を脅かす可能性を秘める
③金融包摂への期待
 

新しく金融サービスに参入するベンチャー企業の特徴は驚異的な速さで進化を続ける点にあります。既存の金融機関がなかなか革新できない中で、新参企業は低価格で使いやすいサービスを次々と提供しています。
またフィンテックによって、今まで金融サービスを受けられなかった人にも金融サービスが行き渡ることが期待されています。

 

アメリカでフィンテックが勃興した4つの理由(p.22)

①リーマンショックの影響
②ミレニアム世代の台頭
③スマートフォンとソーシャルネットワークの普及
④企業のITシステムの変化

 

アメリカでフィンテックがいち早く勃興したのは、スマホが早い段階で広く行き渡ったことで多くの消費者のデータが集まり、企業のITシステムが変化するタイミングにリーマンショックによる技術者の流出・デジタルネイチャー世代がぶつかったことが原因だと考えられます。

 

 

発展の過程

フィンテックの発展の過程(p.79)

フィンテック 1.0 金融の効率化
フィンテック 2.0 破壊者たちの台頭
:金融機能をアンバンドリング(分解)し提供
フィンテック 3.0 APIによる相互補完
フィンテック 4.0 金融サービスの再統合

 

*APIとは

APIとは、あるソフトウェアから別のソフトウェアへアクセスし、その機能を利用するシステムのことを指します。

金融ベンチャーは従来の複雑な金融機関の業務を分解することで単純化し、新しい特化型のサービスを生み出していきました。フィンテック3.0ではそれらのサービスを互いにアクセスできるようにすることで補完しあっています。

 

 

「イノベーションのジレンマ」に陥る金融機関

金融機関の機能(p.119)

①資産決済
②資金のプール化および投資の小口化
③資源の時間・場所を超えた移転
④リスクコントロール
⑤市場と市場での価格を通じた情報提供
⑥情報の非対称性に伴うインセンティブ問題

→これからの機能が新規プレイヤーによって代替されてきている。

 

既存の金融機関は「イノベーションのジレンマ」に陥っています。

「イノベーションのジレンマ」とは、既存の企業が「共食い」によるディスインセンティブゆえに技術革新の競争に敗れる様を表しています。 

「イノベーションのジレンマ」について詳しくは下の記事をどうぞ

www.artbook2020.com

 

既存の金融機関がフィンテックの時代を生き抜いていくためには保守化に陥らず、常に会社を更新し続ける必要があります。

また日本国内に関しては、フィンテックに対する法整備が求められています。

 

 

感想

この本の最後の章ではフィンテックに関する最新技術や、金融のこれからについて語られています。

AIによるデータ分析、ブラックチェーンによる安全性の向上、IoTによるライフログの蓄積。これらの技術によって金融は今までにない速度で拡張していくことが予想されます。

 

この本を読む中で確実に世の中のシステムが変わることを実感しました。これからの世の中の変化が 楽しみである反面、まだまだ勉強しなくてはいけないことがたくさん残っていると焦りも感じさせられました。

 

【本の紹介】森健・日戸浩之『デジタル資本主義』【要約・書評】

オススメ度:★★★★★

デジタル技術が急速に進化する中で私たちの生活はどのように変わるのでしょうか。デジタル技術の発展によって移り変わる資本主義の流れを追いながら、その答えとなるかもしれない3つのシナリオがこの本の中で紹介されています。

 

この本をオススメしたい人

・経済に関心が高い社会人
・経済学部2・3年生

 

森健・日戸浩之『デジタル資本主義』

デジタル資本主義

デジタル資本主義

 

著者:森健

野村総合研究所 上級研究員。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士。経済社会の多面的な分析を専門としている。

 

著者:日戸浩之

野村総合研究所 コンサルティング事業本部 上級コンサルタント。東京大学文学部卒。東京理科大学専任教員。専門はマーケティング戦略立案、生活者の意識・行動分析など。

 

 

資本主義の定義

資本主義の三段階(p.37
①商業資本主義…差異の発見
②産業資本主義…差異の活用・創出
③デジタル資本主義…デジタル技術によって、差異を発見・活用・創出
 
この本の中では資本主義を「差異の発見・活用・創出を通じて利潤を獲得し、資本の永続的な蓄積を追求するシステム」と定義しています。資本主義は価格差を利用した遠隔地貿易から始まり(商業資本主義)、産業革命を経て産業資本主義へと発展してきました。
 
デジタル資本主義はデジタル技術抜きでは実現できなかった差異の発見や活用・創出を通して利潤を獲得していきます。
 
 

デジタル技術の影響

デジタル資本主義の3つのフェーズ(p.157)

①価格の差異を発見し、利潤を得る(例:価格.com)
②コストを下げ、消費者余剰を拡大する
③支払意思額と価格を高める
 
これまでのデジタル化は生産者余剰を圧迫し、消費者余剰を拡大する形で経済に影響を与えてきました。
 
デジタル資本主義の第1フェーズでは今まで見つけることのできなかった価格の差異を発見することで、価格の低下をもたらしました。次の第2フェーズではデジタル技術によって限界費用を低下させ、生産者余剰を拡大しました。
 
今後の展望として経済が先細りにならないよう支払意志額を押し上げることで総余剰が拡大されることが期待されています。
 
*消費者余剰・生産者余剰とは

消費者余剰とは支払意志額(消費者がある商品に対し支払ってもよいと考える価格)から実際の価格を引いたもので、消費者の「お買い得感」だと言えます。一方生産者余剰とは実際の価格からコストを引いたものになります。またこれら2つを合わせたものを総余剰といいます。

GDPは生産者余剰は計上されますが、消費者余剰は含まれないためしばしばGDPの変化と生活の質の変化にギャップが生まれることがあります。

 

 

交換様式の分類

交換面からみた社会構成体(p.179)

  不平等 平等
拘束 B 国家
(略取と再分配:支配と保護)
A 共同体
(互酬:贈与と返礼)
自由 C 資本
(商品交換:貨幣と商品)
D デジタル・コモンズ
(シェアリング)

 

この表は交換面から見た社会構成体と交換様式の分類です。

支配的な交換様式は世界史が発展するにつれA→B→Cと移り変わってきました。資本主義が領域Cを生み出したように、デジタル技術は領域Dを生み出そうとしています。代表的な例であるシェアリング・エコノミーはCとDにまたがる仕組みになります。金銭の発生方法や個人に認められて裁量の度合いによって領域内の位置が変わります。

 

*コモンズとは

ここでのコモンズとは、原始社会で行われていたコミュニティ成員による自主管理方式によって運営されている財・サービスを指します。デジタル・プラットフォームの登場によってデジタル・コモンズが誕生しました。

 

 

技術文化

3つの技術文化(p.209)

①モデルA(欧米):二重の人間非依存性 例)フォーク
②モデルB(日本):二重の人間依存性 例)箸
③モデルC(アフリカ):依存の中の働きかけ 例)手づかみ

 

文化が違えば道具や技術に対する扱いも異なります。欧米では日本とは対照的に能力的にも労力的にも人間に依存しない「道具の脱人間化」が行われてきました。アフリカでは人間を道具として扱う、あるいは道具を人間の延長として扱ってきました。

 

デジタル技術の活用についても、このモデルを適用して考えることが出来る。モデルAではロボットを人間の代わりになるものとして扱います(人間代替型)。モデルBではデジタル技術を使い手の能力に依存しながら人間を補助する人間補完型として扱います。最後のモデルCは人間の能力を拡張するもの(人間のデジタル化)として人間強化型が考えられます。

 

 

資本主義のゆくえ

今後の資本主義の3つのシナリオ(p.217)

①デジタルが領域Cを強化する「純粋デジタル資本主義」
②デジタルが領域C・Dの両方を強化する「市民資本主義」
③デジタルが領域Dを強化する「ポスト資本主義」(思考実験的)
 
この本では3つの今後の資本主義の3つのシナリオが示されています。
①の「純粋デジタル資本主義」はモデルAに基いてつくられています。デジタル技術は効率的に資本を蓄積するために使われ、その代償として労働が機械に代替される中で多くの失業者が生まれます。この本では対応策としてベーシックインカムが採用されると考えています。
②「市民資本主義」ではシェアリング・エコノミーのプラットフォームが多様化し、各人が自分の資本(スキルや未稼働資産を含む)をより活用できるようになります。
最後の③「ポスト資本主義」はデジタル技術によって限界費用がゼロになり、誰もが必要な物の大半を無料に手に入れられるとしています。

 

 

感想

ものごとを段階や分類によって考察していくのが自分にとても合っていて読みやすかったです。

上に紹介したところ以外で面白いなと思ったのは“参加者の「自由」を尊重している点で資本主義と民主主義は共通している”“他方、両者の相違点は資本主義が参加者の「不平等」を生み出すのに対して、民主主義が参加者の「平等」を大前提としていることであり、この点で両者は衝突する”(p.45)というところです。

普段資本主義と民主主義の中で普通に暮らしていると境目が見えにくくなり、これらを分けて考えるのが難しくなります。この本はデジタル資本主義を理解するだけでなく、物事の考え方を学ぶ上でも役に立ちました。

 

 

【本の紹介】河合隼雄『こころの処方箋』

オススメ度:★★★★☆

新潮文庫の100冊にも選ばれている名著『こころの処方箋』。"当たり前"だけど忘れてしまっている人間関係や日本人特有の性質を再認識することができます。本書の中で私が気に入ったものをいくつか紹介したいと思います!

 

この本をオススメしたい人

・社会に気詰まりしてる人
・最近上手くいってない人

 

河合隼雄『こころの処方箋』

こころの処方箋 (新潮文庫)

こころの処方箋 (新潮文庫)

 

 著者:河合隼雄(1928~2007)

心理学者。京都大学名誉教授・国際日本文化研究センター名誉教授。日本人として初めてユング派分析家の資格を取得。

 

 

人の気持ちは分からない

臨床心理学の専門家と聞くとどこか他人の心が分かるのではという気がしてしまいますが、実際は全くの反対なのです。

専門家の特徴は人の心がどれほど分からないかよく知っていることにあります。

 

以前と比べ、アメリカの影響で自分の気持ちを吐露する日本人が増えてきました。しかしまだ自分の気持ちを打ち明けて対話するという段階には至っておらず、しばしば消化不良の事態を起こしてしまっています。

もし言い出し始めたならば、話し合いを続ける覚悟が必要になります。

 

 

人生には緩急がいる

努力を続けてきたという人の中には、80点を常に取り続けてきたという人がいます。しかし人生には100点じゃなければいけない時があります。プロポーズや大事な交渉事など、ここぞというときに100点が取れれば、あとは60点でいいのです。

 

 

【本の紹介】村上春樹『ノルウェイの森』【あらすじと感想】

オススメ度:★★★★★★

発行部数上下巻合わせ1000万部越えの村上春樹の大ベストセラーです。

心が壊れる崖っぷちを生き、交わる人たちの姿に胸がいっぱいになりました。読み終わった後しばらく世界から出られずぼーっとしていました。

 

この本をオススメしたい人

・20歳前後の人
・秋の夜長に所在ない人

 

村上春樹『ノルウェイの森』

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 

 著者:村上春樹(1949~)

早稲田大学卒。1979年『風の歌を聞け』で群像新人文学賞を受賞しデビュー。1987年の『ノルウェイの森』が大ベストセラーに。主な作品に『海辺のカフカ』『1Q84』等。

 

あらすじ

ハンブルク空港に着陸した飛行機の中で、37歳の僕は聞こえてきたビートルズの「ノルウェイの森」にひどく狼狽した。やがて僕は徐々に薄らいでいた学生時代のことを思い出し始めた。

 

1968年、僕は18のときに神戸から東京に出てきて学生寮で暮らしながら大学に通っていた。その年の5月のある日、僕は中央線の中で直子に出会った。直子は僕の親友キヅキの幼馴染で、キヅキの恋人だった。キヅキは高校三年生の5月、僕とビリヤードをやった晩に理由も分からないまま自殺してしまった。

僕は直子とデートを重ね、彼女の20歳の誕生日に寝た。その直後直子は突如アパートを引き払い、姿を消した。 彼女は精神を病み京都の療養所で生活を送るようになっていた。

 

僕が大学の講義の後レストランで食事をしていると、見覚えのない女の子が話しかけてきた。彼女は名前を緑と言い、講義のノートを見せてほしいとのことだった。僕は緑と段々と親しくなっていく。彼女もまた複雑な事情を抱えていた。

 

近しい人の消失・死や寂しさに揉まれながら、いかにして僕は生きる活路を見出していくのか。

 

 

感想

上巻を読んだ時点での感想としてはなんだか薄暗い雰囲気が流れているなと思いました。(村上龍よりは波があるなと感じました。)

僕はどこか晴れない、自分が何者かわからないような中で日常生活を送っているようです。登場人物も何もかも話しているようだけど、ちっとも風通しが良くなくて、自分でも気付いていない本当のことがまだあるように思えます。

 

僕は直子と緑、どちらのことも好きでした。辛い中でも気丈に振る舞う緑には愛らしさと居心地の良さを感じ、一方でキヅキの死という鎖でつながれた直子とも離れられずにいました。普通であればただの三角関係になっていたところを、彼らの背に死や不幸を背負わせることで事態は複雑化していきます。

 

物語が進むにつれ気持ちは複雑に絡み合い、雰囲気もどんよりと重くなっていきます。誰が悪いわけでもなく、時に利他的に時にわがままに振る舞う姿にはどれもこれも共感できました。人間は人のためにも自分のためにも生きられるのだと思いました。緑の素直で面倒くさいわがままも可愛いと思って読んでいました。

 

終盤に近づくと、まるで耐えられないような「僕」の気持ちの沈みに、読んでいる私も胸が苦しくなってきました。最後の最期でどうしようもなかった曇天が晴れると、今まで詰まっていたものがすっきりと消え、清々しい気持ちになりました。

 

村上春樹の作品を初めて読みましたが、文はとても読みやすく、ユーモアも満載でハルキストの気持ちがちょっとだけわかった気がします。

私は学生運動全盛の1969年という激動の年にたびたび惹かれています。1969年は宗田理『僕らの七日間戦争』(に出てくる親世代)や村上龍『69』にも出てきます。どこか冷めてしまったこの時代に、1969年という年は私にあこがれを感じさせるのです。

 

 

バイトを入ってすぐに辞めた体験談3つ

人間は敏感なもので、なにかあると緊張やストレスを感じます。人と会うとき、時間が迫っているとき、何か自分に過失があるときなど、現代人はつねにストレスとの戦いです。

 

数あるストレスの中でも多くの人が体験するのが何かを辞めるときじゃないでしょうか。

新しく仕事やバイトを始めるときにも緊張しますが、辞めることを切り出すときには比にならないほどストレスを感じます。

 

別に何か悪いことをしたわけでもないのにも関わらず、どこかバツが悪い思いをすると思います。

 

今回は今から何かを辞めようとしているが踏ん切りがつかない人に向けて、私が体験した辞めた時の3つの体験を話そうと思います。

 

こんな人におすすめ

・仕事やバイトを辞めたい
・辞める時の切り出し方を知りたい

 

バイトを入ってすぐ辞めた体験談

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ケース1:半年で辞めた飲食店

最初は半年で辞めた飲食店です。

この飲食店は某人気チェーン店で、そこそこの規模で店員の数も多かったです。

 

人数が多いため割とシフトが自由なのが特徴で、働きたいときは週5に、逆に忙しいときには週1あるいは無しとフレキシブルな職場でした。

 

辞めたキッカケ

辞めたキッカケは他のバイトが忙しくなったのと、モチベーションがふと無くなってしまったからです。

私にしては長く半年働いたといっても、実際最後の2ヶ月はほとんど出ておらず幽霊店員状態でした。

 

最後は白紙シフト希望を出すのに耐えられなくなり、その後もシフトの予定が入っていなかったのでラインで店長に陳謝し辞めました。

 

教訓:ラインで辞められる

辞めようと決めてからネックだったのは直接店に行く用事が無かったということです。

 

さすがにラインは失礼だなと思いながらも最後は諦めてラインで辞めることを報告しました。

すると案外なんともなく辞めることができ、拍子抜けしました。

 

何年も勤めた職場であれば別ですが、短期間であればラインで辞めて問題ないと思います。

そもそも辞めるときはストレスが溜まっているのに、連絡方法で頭を悩ますのはアホらしいです。本当に辞めたいは連絡方法など気にせず辞めましょう

 

 

ケース2:2ヶ月で辞めたコンビニ

このコンビニは私が初めて働いた職場です。

高校生の時に働いてたコンビニで、右も左もわからないのでとりあえずがむしゃらに頑張っていました。

 

辞めたキッカケ 

もともとは自分のコンピュータが欲しくて働き始めましたが、平日の部活を避けて土日両方にバイトを入れた結果肝心のコンピュータをやる時間がなくなってしまいました。

 

やりがいも感じられなかったためすぐ辞めようと思いましたが、店長や他の店員がいい人だったので辞めづらかったです。

辞めようと決意しても帰りに店長にからあげを奢られたりと、なかなか切り出すことが出来ませんでした。結局ちょうど学校が忙しくなったので、話を3割くらい盛ってやめました。

 

教訓:働くにはモチベーションが要る

高校生だったので社会経験も兼ねて働きましたが、コンピュータというモチベーションを失ってからとてつもなくバイトがつらくなりました。

 

お金にしろやりがいにしろ、働くためには何かしらのインセンティブが必要だと感じました。

一方で辞めるのにもエネルギーが要ると初めて知った時でもありました。

 

 

ケース3:3時間で辞めたスーパー

私の人生においてもなかなかの鬼畜の所業かなと思います。

働き始めたのは大学受験に失敗して浪人したある日、ふと思い立ったのがキッカケでした。

 

ふと思いたったままサイトで申し込み、その勢いで面接してその場で採用してもらいました。

 

辞めたキッカケ

初回はビデオを見ながら同期と説明を受けるという3時間の座学でした。上司もいい人そうでこれなら続けられると思いその日は家に帰りました。

 

その日の夜、夕飯を食べている時にふとある思いが頭をよぎりました。

 

あ、辞めよう

 

夕飯を食べるとそのまま事務所にアポなしで訪ね、マネージャーにガチで謝りその場で辞めました。

優しそうなマネージャーが舌打ちしたのがとても怖かったです。

 

教訓:働く気がないなら始めない

辞めるのには始める以上にメンタルを削られます。もしすぐ辞めるのであれば始めない方が精神衛生上いいと思います。

 

何より迷惑がかかるので働く気がないなら始めない方が、自分のためにも人のためにもいいでしょう。