本と絵画とリベラルアーツ

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サイゼリヤのランブルスコ(ロゼ)は超お得ワイン

みなさんサイゼリヤは好きでしょうか。

 

頻繁に利用するかは別として、今まで一度も利用したことないという人は少ないのではないでしょうか。

 

激安ゆえしばしば治安が悪い時もありますが、基本的には安くて食事から休憩まで使えるファミリーレストランとして人気を博しています。

 

 

サイゼリヤはイタリアンレストランを名乗るだけあり常時数種類のイタリアワインを用意しています。

 

通常のサイゼリヤでは〜10種類程度のワインが提供されています。ところが、中にはもっと多くの種類のワインを揃えている特別な店舗もあるそうです。

私もぜひ探して行ってみたいと思っています。

ご存知の方いらっしゃいましたらぜひ教えてください〜

 

さてそんなサイゼリヤですが、この夏より新しく加わったワインがあります。

それがこのランブルスコ(ロゼ)です。

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爽やかでスッキリとした夏にぴったりの味でとても好評なようです。

 

グラスで189円、ボトルサイズで1080円と超お手頃なこのワインですが、実はめちゃくちゃモノの良いワインなのです!

 

 

ランブルスコとは

 ランブルスコとはスパークリングワイン(発泡性のワイン)の一種で、北イタリアでランブルスコ種のブドウからつくられています。(ワインはブドウの種類によって大まかな味が決まるため品種が重要になっています。)

 

ランブルスコはスパークリングワインの中でも知名度が高く、スペインのカヴァ、フランスのシャンパンとならんで世界三大スパークリングワインとも呼ばれます

 

 ランブルスコといっても決まったワインがあるわけではなく、赤ワインを中心に白ワイン、ロゼのランブルスコも作られています。

 

 

サイゼリヤのランブルスコのすごい秘密

サイゼリヤで出されているランブルスコの正式名称は「メディチ・エルメーテ ランブルスコ・ロザート ドルチェ」といいます。とても長いですね。

 

これを分解して解読すると、メディチ・エルメーテというワイナリー(日本酒における蔵元にあたる)で作られた、ロザート(イタリア語でロゼのこと)のランブルスコで、糖度が高く甘いワインだということを表しています。

 

 

さてこのメディチ・エルメーテというメーカーですが、ランブルスコ界ではトップに君臨する伝説的なワイナリーなのです!

 

メディチという言葉をみなさんもどこかで聞いたことがあるのでしょう。

そうこのメディチは中世イタリアでフィレンツェを支配していた名家メディチ家のことです。

 

大富豪であったメディチ家は15世紀にはレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロら一流の芸術家たちを保護することで、ルネサンス開花にも大きな役割を果たしたことでも知られています。

 

 

このワイナリーは13世紀にメディチ家の一人がワイン造りに目覚め北イタリアに移住したのが始まりといわれています。

もともとランブルスコは安い大衆ワインとして扱われ、一流ワインからは程遠い存在でした。

その後月日が流れ、19世紀にメディチ・エルメーテはランブルスコを改良し一流のワインに作り替えます。するとこのワインはイタリアのグルメ雑誌で最高評価を7年連続で獲得するまでになり、ワイナリー、ランブルスコともに一流のものとして認められるようになりました。

 

メディチ・エルメーテはランブルスコをスターに押し上げた歴史的なワイナリーなのです。

 

そのランブルスコ界一の作り手であるメディチ・エルメーテのワインをサイゼリヤではたったの189円から楽しむことが出来ます。

このロゼワインは甘く爽やかなので重い赤ワインが苦手という人や白ワインの辛さがあまり好きではないと言う人でも飲みやすくなっていると思います!

 

ぜひサイゼリヤを訪れた際には頼んでみてはいかがでしょうか。

 

 

サイゼリヤ?サイゼリア?

最後にたびたび混乱させられるサイゼリヤサイゼリア問題ですが、正解はサイゼリヤです。

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なぜかグーグルで検索するとサイゼリアと出ますが、サイゼリヤホームページを見ると"サイゼリヤ"となっているのでこちらが正しいようです。

ProgateのPythonレッスンをすべて受けてみた【感想・MY評判】

未経験から1か月Python3 エンジニア認定基礎試験合格を目指して半月ほどが経ちました。

毎日勉強、というわけにはいきませんが細々となんとかやっております。 

 

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上の記事にもあります通り、パイソン習得の第一歩としてProgateというオンライ学習サービスを使ってきました。

Progateは月額980円で様々な言語を学習し放題の学習サービスで、おもに初学者向けの講座が多く用意されています。

 

www.artbook2020.com

 

前回の時点では無料講座しか受講していませんでしたが、有料版に切り替えPython全5レッスンが終わりました。

良かった点、気になった点、どれくらい時間がかかったかなどをまとめてみました。

 

 

かかった時間

集中力ややる気に若干のムラはありますが、全5レッスンにかかった時間は以下のようになりました。(括弧内はProgateで提示している修了時間)

 

学習コース Python Ⅰ:60分(105分)

学習コース Python Ⅱ:90分(115分)

学習コース Python Ⅲ:150分(105分)

学習コース Python Ⅳ:60分(120分)

学習コース Python Ⅴ:45分(90分)

合計:445分

 

5レッスンにかかった時間はおよそ7時間でした。

レッスン3では戻り値やモジュールに苦戦し、やや時間がかかってしまいました。

後半2つのレッスンは慣れが出てきて比較的スムーズに進みました。

 

私の場合初めての概念や慣れていなかった部分が多かったのでこれだけ時間がかかってしまいましたが、ある程度かじったことある人ならば5~6時間で修了できるかもしれません。

 

 

有料版の感想

無料版から有料版に切り替えたことでできることがだいぶ増えました。

無料版では条件分岐レベルまでのレッスンでしたが、有料版に入りクラスやモジュールなどこれから自分でなにか作っていくうえで欠かせない部分に入ることができました。

 

使っていてとても助かったのは、自分で間違っている部分を見つけられず行き詰ってしまったときにヒントが出たり、また正しいコードと照らし合わせることが出来たことです。

 

初心者の時点では自分で書いているコードに自信が持てず、多分これでいけそうだなあという具合に進めてしまうことがあります。この段階でコードを間違えてしまうと正解と不正解の区別があいまいになり、間違っている箇所を見つけることが大変難しいです。

 

そんな時最悪答えを見れば解決できるという安心感は大きいです。

この安心感がなによりも投げ出さずに続けられてきた秘訣だと思います。

 

ただ一方で、性質上正しいコード以外を受け付けてくれないので自分でちょっといじってみたいな、という時に試せないというデメリットがあります。

プログラミングは作って、改造して覚えるという面があると思うので、それができないのは若干惜しいなという気はしました。

 

 

現段階で模擬試験を受けてみた

Python3 認定基礎試験は DIVE INTO EXAMというサイトで無料の登録をすればタダで模擬試験を受けることができます。

問題形式は本番同様制限時間60分の1000点満点(一問25点×40問、7割以上で合格)となっています。

 

無料ですが問題パターンは複数用意されており、また今までの結果は自動で蓄積していってくれます。どの問題を間違えたか、どの選択肢が正解だったか後からでも確認ができるので復習するのにとても便利です。

 

この試験を受験する人は必ず模擬試験を受けてみましょう。

 

私も現時点でどれほどとれるか確認するために試しに受けてみました。

 

 

その結果は・・・

 

 

400/1000(合格点は700)と撃沈...

 

また間違えた問題を確認し再挑戦したいと思います。

 

 

まとめ

 以上Progateのレッスンを実際に使った結果でした。

この様にProgateのレッスンだけでは認定基礎試験は合格できそうにありませんが、それでも実際に作りながら学べるという面ではプログラミング初心者にとってはとてもありがたいサービスだと思いました。

 

型やモジュールの種類を細かく覚えたい、という人には物足りないかもしれませんが、自分の手を動かしながら作っていくのでプログラミングに親しむにはとても向いています。

 

初心者の試験対策としては、ProgateでPythonの基本的な動かした、プログラムの仕方を学ぶ→試験対策のテキストを使って細かいところを勉強していくのが一番効率がいいのではないでしょうか。

 

また他の教材やテキストを使ってみてどれほど効果があるのか、どれくらい勉強すれば試験に合格できるのか検証していきたいと思います。

【本の紹介】小宮一慶『「日経新聞」最大活用術』

オススメ度:☆☆☆☆

 

数ある新聞の中でも、ビジネスマンや経済学生が読まなくてはいけないのが日経新聞。

詳しい情報と硬派な内容が人気で、特に経済・政治・国際関連に関しては他紙の追随を許さない。

 

社会人や学生の中にも読まなくてはいけないなと思いつつ、あまり読めていない人も多いのではないだろうか。

いっちょ読んでみるかと思って読み始めてもなかなか読み終わらない。体感では読むのに他の主要新聞の倍程度の時間がかかる。

あまりに労力がかかるため朝の短い時間ではほとんど読み終わらず捨ててしまう。

 

やみくもに読んでいるだけでは毎日あの量の記事を消化し続けることはできない。

読めないのは慣れていないというだけではない。読むためのコツを知らないのだ。

最短で日経新聞を読む効果を得るためにはコツがある。

 

この本の作者は自身の経営コンサル会社の代表でありながら名古屋大学客員教授でもある小宮一慶氏。

日経新聞のつくりと読み方のコツ、そして経済の基本知識習得することで、日経新聞を何倍も深読みすることができる本になっている。

 

この本の概要

この本は序章+4章の構成になっている。

 

第一章 一流になるための読み方のコツ:

第一章では日経新聞で絶対に見なくてはいけない欄や、どのように記事を読んでいくかというテクニカルな説明がなされている。

 

必ず読まなくてはいけないのが一面トップ記事、見出し、大きな記事のリード文、WORLD MARKETS(月曜日)で、これらが新聞の要になっている。

 

また新聞はただ読んでいるだけでは血肉にはならない。自分の頭で考えることが重要になっている。

そのためには記事と記事をマクロ的な視点で眺め、線で結んでいかなくてはならない。日にちをまたいだ記事と記事とを関連付けられるようになると、社会全体の方向性をつかめるようになっていく。

 

新聞を考えながら読むことに慣れたら、今度は自分で仮説を立てていく。月曜日に発表される数字を見ながら一週間の経済の見通しを立て、一週間かけて仮説を検証していく。

自分でよく考えられるようになると見出しだけで内容が推測できるようになり、これから書かれるであろう記事をあらかじめ予測することもできるようになる。

 

気になった記事はメモしていくのが良い。その際にはなるべく短く(一行ほど)で要約するようにする。メモすることで頭の中が整理され、考えるときに力が増す。

 

 

第二章 経済の知識で日経新聞を深読みする

二章では基礎レベルのマクロ経済学を予備知識として入れておくことによって、より日経新聞を深読みできることを示している。

 

この本ではその中でも特に注目すべき数字とその意味・定義が解説されており、全く経済の知識が無い人でも入りやすい作りとなっている。

名目GDPがなぜ大事か、なぜ広告扱い高は景気の波が顕著に反映されるかなどわかっているとぐんと経済が理解しやすくなるであろう事柄を扱っている。多くの人が勘違いしやすいであろう現金給与総額の説明なんかは、特に役に立った。

 

 

第三章 会社の数字を理解して日経新聞を深読みする

第三章では第二章と変わってミクロ経済について言及している。

財務諸表における重要な数字や、会社を正しく評価するにはどの項目を見るのがよいかということが解説されている。

 

 

第四章 日経新聞を曜日ごとに攻略

日経新聞は曜日ごとに載せられる数字や記事が決まっている。曜日ごとの紙面の性質を理解することでより効率よく情報を集めることができる。

 

一週間の中で特に重要なのが月曜日である。月曜日には大切な指標やその週の予定などがそろっている。ここを見て一週間の景気の見通しや予想を立てるのが良い。

 

火曜日から金曜日はその日その日のニュースをしっかりと把握していくことが重要になる。またその中で自分が月曜日に建てた予想が合っているか答え合わせもしていく。

 

土曜は大ニュースが載ることがしばしばある。これは平日に破綻や倒産などニュースが出て大騒ぎになることを嫌がり金曜の午後に重大な発表がなされることが多いゆえである。それ以外の部分では土曜日の新聞は一週間のおさらいという面もある。

 

日曜日の日経新聞はニュースが少ないが、その分コラムなどが充実している。

自分の知識を広げ耕すのに向いている。

 

この本を読むべき人

経済学の勉強を始めた学部一年生や、社会人になり日経新聞を読み始めたばかりという人にジャストな本。この本を読むことで自分に足りない部分もいろいろ見え、より勉強への意欲もわいてくる。

 

逆に日経新聞を今まで読んできたがちゃんと読めているのか確認してみたい、という人にもお勧めできる一冊。

 

 

 

小宮一慶の 1分で読む! 「日経新聞」最大活用術 2016年版

小宮一慶の 1分で読む! 「日経新聞」最大活用術 2016年版

 

 

 

 

www.artbook2020.com

 

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夜の上野動物園に行ってきた

 

上野動物園は通常9時半開演の17時閉園ですが、夏の特別期間(2019年は8/10〜8/16)だけ閉園時間を3時間延長し、

真夏の夜の動物園を開催しています。

 

夏の昼間は暑さに人間も動物もクタクタになりますが、夜は比較的涼しい環境で見学することができます。

 

前から気になっていたのですが、つい先日行ってきたので感想を書きました。

 

 

18:40上野駅到着。

閉園は20時までですが、入園は19時までだと気づき焦る。

 

時間ギリギリで入ると、すごい行列が。

何かと思ったらパンダの列だった。

 

さすがパンダ、おそるべし。

ただ、その日は色々見たかったのでとりあえずパンダはスルー。

 

19時になったあたりに園内放送でパンダの見学列を打ち切ったとのアナウンスがあった。

もし夜にパンダを見たい人は18時には行った方が安全。予定では19時打ち切りですが、列の長さによってはそれより早く打ち切る可能性もあるらしい。

 

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写真では明るく見えるが、実際は真っ暗だった。

何もいない動物の檻のオブジェは廃墟と化した遊園地のようで、どこか不気味。

昼間は気にならない作り物感が、夜になると強烈に感じられる。柵でこちらと分けられているのがより違う世界であることを意識させてくる。

 

ゴリラの森(?)は鬱蒼としていて、落ちたら二度と戻らないような気がした。

 

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ペンギンやフラミンゴもお疲れの様子であまり動かない。一瞬ペンギンと目があって可愛かった。

 

疲れたので両生爬虫類館で涼むことにした。考えることは同じなのか、やたらと混んでいる。

亀が前見た時より小さくなった気がする。

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キリンやらカバやらデカイやつらが見当たらないなあ、と思っていたら宿に帰っていた。

カバは糞尿を飛ばしてくることがあるらしいので注意。

キリンのいる場所が我々より高い位置なので、より迫力があるように感じられる。遠くから見るだけでは感じられない面白さがあった。

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暗くてよく見えないところも多かったけれど、昼間とは違った姿を見られるので面白かった。

暗闇の中から動物を探すのもゲーム感があって楽しい。

 

暗くて時間もいいのでデートにいいかもしれない。

 

日にちによってはイベントもやっているようなので、気になる人はホームページをチェック。

また早めに展示が終わってしまう動物もいるので、もし見たい動物がある人は確認してから行くのがいいでしょう。

 

ホームページはこちらから

https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&inst=ueno&link_num=25728

 

 

一人ディズニーのススメ

みなさんディズニーは好きでしょうか。

 

人ごみが嫌だとか長い行列に並ぶのがめんどくさいという点を除けば、完全に嫌いという人は少ないと思います。

学生であれば数年に一回は行く機会があるでしょう。

 

私は年パスを買ってからディズニーにどっぷりはまり、去年は一年間で100回行きました。ディズニーの年間パスポートは13回通えばもとが取れるので、すでに7年分は元を取った計算になります。

 

ほとんどの人が想像するディズニーは、家族や友人、恋人同士で訪れているとこでしょう。

おそろいのファンカチューシャをつけて、長蛇の列の中で自撮りを楽しんでいるところをよく見かけます。

 

そんな和気藹々とした雰囲気のなかでも、少し関心を向けてみると一人で来ている人が意外にいることに気づきます。

その多くは一眼レフを抱えたDオタ(ディズニーオタクの略)ですが、中にはそうは見えないその辺に居そうな人が、その辺と同じ雰囲気でパークを散歩しています。

 

 

私も年パスを買うまではディズニーはアトラクション専門でした。

気の合う仲間たちと比較的大勢で朝からわいわいとアトラクションにならび、一日遊び倒す。そんなまわり方が普通でした。

非日常に飛び込むのが楽しみで、何度も行っているはずなのに心なしかみんなそわそわしていました。ディズニーは特別な場所でした。

 

ディズニーが特別な場所であるのは今でも変わりません。他の場所とは違った、たくさんの思い出がそこに残っています。

しかし年パスを買ってからは非日常ではなくなりました。

気軽に行けるようになり、次第に非日常で特別な場所は日常で特別な場所に変わっていきました。

 

日常になると、ディズニーの中での行動も変わってきます。

アトラクションに一目散に進んでいた時には気付かなかった細かな点にも気付けるようになります。

装飾や季節の草木、人々の往来など今まで見えなかった部分がたくさん見えるようになってきます。

 

ディズニーの作りこみのこだわりはとてつもないです。

たとえ時間がどれだけあっても全容を把握することはできないでしょう。

 

一人ディズニーではこれらの秘密を少しずつ気づいていくことができます。

車も自転車も入ってこない美しい道でBGMに耳を傾けながらする散歩は格別です。

 

ディズニーシーではお酒も楽しむことができます。

季節のカクテルやビールなどが中心ですが、コロンビア号内のバーや要塞の中のラウンジでは本格的なカクテルやワインを飲むことができます。

 

綺麗な景色を眺めながら散歩し、疲れたらおいしいお酒とゆったりした雰囲気で一休みする。そんな贅沢なディズニーの使い方もたまにはいいのではないでようか。

【本の紹介】植木理恵『シロクマのことだけは考えるな!』

オススメ度:☆☆☆

 

近年の心理学ブームのはしりになった『シロクマのことだけは考えるな!』。

氾濫する初心者向け心理学書よりは、科学的な説明がなされている。

心理学に興味を持つには丁度いい本だが、多少なりともかじったことがある人には物足りないボリュームになっている。

 

実用的な心理学が並ぶ中でいくつか興味を引かれたものがあるので、紹介する。 

 

忘れようとすればするほど忘れられない

人は誰しもつらい思いをどこかに抱えているが、もしそれを忘れようとしているのであれば逆効果である。

人間は、忘れようとすればするほど忘れられないようにできている。

 

この本のタイトルである「シロクマのことだけは考えるな!」はまさにこの事実を検証した実験からとったものである。

その実験とは、グループを3つに分けそれぞれに、「シロクマのことを覚えておけ」「覚えていても忘れてもどちらでもよい」「シロクマのことだけは考えるな!」と伝えて一年後どれだけ覚えていられたかを検証した。

その結果、「シロクマのことだけは考えるな!」と支持されたグループが一番克明に記憶をしていた。

 

この実験から分かる通り、人間は無理に忘れようとすればするほど記憶に刷り込まれ、忘れられなくなってしまう。

 

むしろ忘れたい場合にはその事実に飽きるまで向き合うのが効果的だという。

 

また同様に従来悲しいときには楽しい音楽を聴くことでメンタルが回復すると考えられていた(気分一致効果)。

実際はこれは逆効果であり、気分がマイナスの状況においては悲しい音楽やテレビを見たほうが回復への近道であるそうだ。

 

 

感情の言語化は真の感情を隠してしまう

心理学では、自分のレベルの浅い感情を言語化することは真の感情に気づく妨げになると考えられている。

自分が何かを見てステキ、かっこいいと思ってメモに書きとめたとしてもそれは浅いレベルの感情に過ぎず、実際にはもっと深い感情が自分の中に存在している可能性がある。

 

あえて感情を書きとめないことで自身のより深い感情に気づけるかもしれない。

筆者は、メモを取る際には客観的な事実だけを書きとめておくことをおすすめしている。

 

 

ムチは逆効果

人を指導する上でアメとムチを使い分けることは常識だと考えられているが、実際には

それらは間違いかもしれない。

 

ムチを使って指導することは逆効果になってしまうことが懸念されている。

ムチは何かを刷り込ませるために、また罰として使われることが多い。しかしムチによって刷り込まれるのは恐怖であり、何かの習得には向いていないかもしれない。

ラットを使った練習では、ムチとして電流をつかったグループのラットは学習レベルが下がってしまった。

 

またアメの方にも使い方にコツがある。

実験では毎回アメを与えてしまうと意欲が下がってしまうことが報告されている。

あえてたまにアメを抜くと効果が上がるとされ、その頻度はおよそ5回に1回抜くのが良いとされる。

 

会議では敵のとなりに座った方がいい

会議の席 スティンザー効果

対面 → 意見に反論しやすい → 味方は対面

横並び → 同調しやすい →  敵は隣

 

人は自分のことを言い当てられたい

自分のアイデンティティを確立させたい

→人は自分のことを言い当てられたい。

二面性提示  +  断定 が効果的

 

 

行きたくないバイトは辞めちまえ

なぜだか今日はやる気が起きない、バイトに行きたくないという日が誰しもある。

 

天気のせいかもしれないし、寝不足が原因かもしれない。バイト前の予定が楽しすぎて中断したくないという日もある。

とにかく今日は行きたくないという日を経験したことのない人は少ないだろう。

 

たまに行きたくないのであれば仕方がない。

どんなに楽しいことでもそう頻繁にあれば気分の乗らない日もある。焼肉も寿司も食べたくない日があるのと同じである。

 

このようなことがそう多くないのなら我慢するのも難くない。焼肉の気分でなくても、1日2日無理して食べるくらいなら耐えられるだろう。

 

 

ただ、いつも行きたくないのであれば話は別である。

毎日バイトの前になると、行きたくない、体調が悪いと言い出す人がいる。思い返せばバイトに限らず、学生時代の部活においても同じような状況な人がいた。

 

なぜ彼らは辞めないのであろうか。

バイトを辞められない理由を集めていけばお金がないというのが一位になるだろう。

うだうだと文句を垂れながらバイトしている人も結局の所お金が欲しいから辞められないのだ。生きていくには金がある、やりたいことをするには金がある。だから仕方がないと彼らは言うだろう。

 

断じてそんなことはあるまい。

自分のいやなことに時間を費やしてまで釣り合うバイトなどどれほどあるだろうか。

この売り手市場で、これだけ生き方が多様化して、仕事の種類も無限に広がる中でなぜいやなことを選択するのだろうか。

どんな人にも向いている仕事と向いていない仕事がある。

それにもかかわらず向いていない仕事に貴重な時間を捨ててしまっている人が多すぎる。悲しすぎる。

 

比較的変更の容易なバイトでさえ自分の生き方を選べないのであれば、働き方改革など絵に描いた餅にすらならない。

 

いやな労働に従事し続ける彼にとって、お金とはいやなことをした対価でしかない。そう思いこまなければ自分のストレスを逃がしてあげることができない。

リスク回避的な行動がむしろリスクを固定化してしまっている。

 

ストレス見えないリスクだ。

いやなバイトを続ける以上、そのストレスを延々と受け続けなくてはならない。

 

行きたいと思えないバイトなどやめてしまうべきだ。あなたに向いている仕事は必ず生き方は必ず存在する。働かない選択肢だってある。

 

今のバイトが今自分が切り売りしている時間に見合っているのか真剣に考えるべきだ。

辞めることは何一つ悪くない。

自分の人生を豊かにするために何を選択し、何を選択しないのかよく考えなくてはならない。